洗礼者聖ヨハネといる聖家族 (パルミジャニーノ)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 洗礼者聖ヨハネといる聖家族 (パルミジャニーノ)の意味・解説 

洗礼者聖ヨハネといる聖家族 (パルミジャニーノ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/14 14:37 UTC 版)

『洗礼者聖ヨハネといる聖家族』
イタリア語: Sacra Famiglia con san Giovannnino
英語: Holy Family with the Infant Saint John the Baptist
作者 パルミジャニーノ
製作年 1528年頃
種類 カンヴァス上にテンペラ
寸法 159 cm × 131 cm (63 in × 52 in)
所蔵 カポディモンテ美術館ナポリ

洗礼者聖ヨハネといる聖家族』(せんれいしゃせいヨハンといるせいかぞく、伊: Sacra Famiglia con san Giovannnino)は、イタリアマニエリスム期の巨匠、パルミジャニーノが1528年ごろに制作した絵画である。 作品は、パルマに移された1662年までローマファルネーゼ宮にあった。パルマでは、パラッツォ・デル・ジャルディーノに、そして後にガレリア・ドゥカーレに掛けられていた。1725年のガレリア・ドゥカーレでの「デスクリツィオーネ (解説)」は、本作を展示されている作品中、最高傑作のうちの一点と呼んだ。本作と残りのファルネーゼ家のコレクションは後にナポリに移され、作品は数年間王宮に展示された後、現在の所蔵元であるカポディモンテ美術館に移された。パルマ国立美術館とパラッツォ・コムナーレには、本作の二点の初期の複製が残っている。

パルミジャニーノへの帰属はほとんど議論の余地はないが、制作年代はかなり議論されている。ローマ(1524-1527年)での画家の時代に制作されたとする研究者もいれば、ボローニャ(1527-1530年)での時代に制作されたとする研究者もいるが、フリードバーグによると作品は二度目のパルマ滞在記(1530-1539)のものである。作品の技術と様式は、おそらくボローニャでの時代にまでさかのぼる。本作の鉱物の色彩はフレスコ画の制作に典型的であり、本作はまた、接着テンペラ、あるいはガッシュで制作されている。ヴァザーリは、パルミジャニーノがボローニャで、ガッシュにより「主人ルカ・ディ・レウティのために」二点の作品を描いたことを記している。

ウィンザー城ロイヤル・コレクション(RCIN 990346)[1]、パルマ国立美術館(目録番号 510/ 5)、大英博物館[2]アシュモレアン博物館(目録番号 446)には、本作の四点の準備素描が残っている(各一点ずつ)。本作はパルミジャニーノの最も古典的、かつラファエロ的な作品であり、ラファエロの『青い冠の聖母』を拠り所としており、エジプトへの逃避の場面を表している。

参考文献

  • (イタリア語) Mario Di Giampaolo and Elisabetta Fadda, Parmigianino, Keybook, Santarcangelo di Romagna 2002. ISBN 8818-02236-9

脚注

  1. ^ Explore the Royal Collection Online” (英語). www.rct.uk. 2018年10月21日閲覧。
  2. ^ drawing” (英語). British Museum. 2018年10月21日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  洗礼者聖ヨハネといる聖家族 (パルミジャニーノ)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「洗礼者聖ヨハネといる聖家族 (パルミジャニーノ)」の関連用語

洗礼者聖ヨハネといる聖家族 (パルミジャニーノ)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



洗礼者聖ヨハネといる聖家族 (パルミジャニーノ)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの洗礼者聖ヨハネといる聖家族 (パルミジャニーノ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS