波束と不確定性原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 16:57 UTC 版)
量子論では位置 x と運動量 p は非可換であるため、両者に対する同時固有状態が存在しない。この非可換性により不確定性原理 Δx⋅Δp ≥ ħ/2 が成り立つため、各標準偏差を Δx = Δp = 0 とすることはできない。しかし、不確定性原理の許す限り Δx と Δp のどちらも小さい状態が存在し、その波動関数は波束で表される。古典的なスケールでの測定を考えると、波束状態に対する Δx, Δp は非常に小さいため、現実的には測定誤差に埋もれて不確定性は見えなくなる。結果として、測定対象は古典的な粒子のように見える。逆に古典的な粒子のように振る舞う状態は、波束状態だと考えることができる。
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