泉の大蛇退治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 17:42 UTC 版)
デルポイからポーキスに通じる街道で牛飼いたちに出会ったので、カドモスは白い満月の模様のある雌牛を彼らから買い取り、一度も休ませずに追い立て、そのあとをついていった。雌牛はやがて疲れ果てて倒れたので、カドモスはその地にアテーナーの像を建て、牛を生贄にするために配下の者を近くの泉に水汲みに行かせた。しかし、その泉はアレースのもので、泉の番をしていた大蛇にカドモスの部下たちは殺されてしまった。怒ったカドモスは岩で大蛇の頭を打って殺した。生贄を捧げると、アテーナーが姿を現してカドモスの行為を誉め、大蛇の牙を地中に播くよう告げた。カドモスがいわれたとおりにすると、地中から武装した男たちが飛び出してきた。カドモスが彼らの真ん中に岩を投げつけると、男たちはてんでに殺し合いを始めた。最後まで生き残った5人がカドモスに忠誠を誓い、彼らはスパルトイ、すなわち「播かれた者たち」と呼ばれた。アレースが大蛇を殺した罪の償いを求めたので、カドモスは8年の間、アレースの奴隷として過ごすことになった。
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