死刑囚
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死刑囚(しけいしゅう)は、死刑の判決が確定した囚人に対する呼称である。死刑が執行されるまでその身柄は刑事施設に拘束される。また死刑は自らの生命と引換に罪を償う生命刑とされることから、執行されるとその称は「元死刑囚」となる[注 1]。刑事施設法などの日本の法令では死刑確定者と呼ばれる。
注釈
- ^ 再審で無罪になった場合や、恩赦で減刑もしくは獄死した場合にも用いられる。
- ^ 死刑囚を共犯者の裁判で証人尋問するためである。福岡連続強盗殺人事件で後の古谷惣吉連続殺人事件の犯人が、すでに死刑が執行された共犯者に罪を押し付け、自分の罪を軽くし、それ以降、慣例になっている。
- ^ 実際には再審請求中であっても長崎雨宿り殺人事件など、死刑執行が行われた場合も少なくない。
- ^ 日本では一日に一箇所で執行できるのが2人ないし3人が限界。
- ^ アムネスティ・インターナショナル日本などといった、死刑廃止を求めている多くの団体では、死刑が執行されたり、獄中死した元死刑囚についても『○○さん』を使用している。
出典
- ^ 死刑執行:決裁は2ルート 手続きの詳細判明
- ^ 佐久間哲、「死刑に処す-現代死刑囚ファイル-」、自由国民社、2005年 222頁
- ^ 法務省司法法制部 (2023年7月31日). “2022年版矯正統計調査 22-00-16 施設別 死刑確定者の入出所人員” (Excel). 政府統計の総合窓口(e-Stat). 総務省統計局. 2023年11月19日閲覧。
- ^ “U死刑囚が死亡 食事で窒息、鳥取不審死” (日本語). 日本経済新聞. (2023年1月15日) 2023年1月16日閲覧。
- ^ “I死刑囚が病死 マニラ保険金殺人” (日本語). 日本経済新聞. 共同通信. (2023年8月25日) 2023年9月1日閲覧。
- ^ “K死刑囚が病死 北海道の資産家夫婦殺害” (日本語). 産経新聞. (2023年9月23日) 2023年9月23日閲覧。
- ^ “北海道 北見 35年前の資産家夫婦殺害 死刑囚が呼吸不全で死亡” (日本語). NHK. (2023年9月23日) 2023年9月23日閲覧。
- ^ “川崎 老人ホーム転落事件 元職員が上告取り下げ 死刑確定” (日本語). NHK. (2023年5月15日) 2023年6月18日閲覧。
- ^ 高木瑞穂 (2023年5月31日). “【連載#8(事件は全て)私がやったことで間違いありません】独占告白/上告を取り下げ、死刑判決が確定したI死刑囚が全てを語った”. note. 2023年6月18日閲覧。
- ^ “兵庫で殺害や監禁致死の罪 実行役に指示役より重い死刑確定へ” (日本語). NHK. (2023年7月3日) 2023年9月23日閲覧。
- ^ 「死刑判決が確定へ 2010年兵庫・姫路3人死亡に関わった男の上告棄却 最高裁(2023年7月3日)」(Youtube)、毎日放送、2023年7月3日。
- ^ “3人死実行役の死刑確定へ 56歳男、最高裁が上告棄却” (日本語). 日本経済新聞. 共同通信. (2023年7月3日) 2023年7月18日閲覧。
- ^ 佐久間哲、「死刑に処す-現代死刑囚ファイル-」、自由国民社、2005年より、著名な事例として財田川事件(香川県)の元死刑囚がいる
- ^ 「明治・大正・昭和・平成 事件・犯罪大事典」、東京法経学院出版、2002年、795頁
- ^ 朝日新聞2008年7月1日朝刊
- ^ 中国で拘束の元稲沢市議に無期懲役判決 麻薬密輸罪2019年11月8日 朝日新聞(広州=益満雄一郎) 元稲沢市議、無期懲役が確定 麻薬密輸罪で上訴棄却―中国2022年11月25日 時事通信(時事ドットコムニュース) 広東省の広州市中級人民法院にて行われた裁判において検察側は2014年8月、「懲役15年以上か無期懲役または死刑」を求刑し結審したが、法院は判決の言い渡しを5年以上延期、長期拘束が続いた。同法院は2019年11月8日、同被告に無期懲役の判決を言い渡した。弁護側は同被告の有罪を不服として上訴していたが、2022年11月、広東省高級人民法院は上訴を棄却。一審判決を維持し、元市議の無期懲役判決が確定した(中国は二審制)。中国では密輸などの目的で50グラム以上の覚醒剤を所持した場合、最高刑は死刑となっているが、75歳以上の被告は原則として死刑適用の対象外となっている。一審判決延期中に同被告は76歳となっていることから、死刑適用の可能性については事実上無くなっていた。
- ^ “中国に限らぬ薬物「厳罰」 東南アジア諸国でも”. 産経新聞イザ! (2010年4月6日). 2010年4月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月30日閲覧。
- ^ https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG16H17_W5A011C1CR0000/
- ^ 懲役のない刑務所 ~フィリピンの日本人死刑囚~
- ^ 朝日新聞2010年4月7日朝刊
- ^ a b Death Penalty Information Center>Facts about The Death Penalty (PDF)
- ^ Death Penalty Information Center. “Racial Demographics”. 2022年4月4日閲覧。
- ^ a b Death Penalty Information Center>Time on Death Row
- ^ “83歳死刑囚の刑執行、米アラバマ州 パイプ爆弾殺人で有罪”. AFPBB. (2018年4月20日) 2018年5月1日閲覧。
- ^ EXECUTIONS OVERVIEW Executions in the U.S. 1608-2002: The Espy File
- ^ 「EXECUTIONS OVERVIEW Executions in the U.S. 1608-2002: The Espy File」の265ページより1916年4月21日に殺人の罪でバージニア州で電気椅子による死刑執行された当時83歳であったアフリカ系アメリカ人男性Lee Joeがいたため、第一次世界大戦終戦以降としている。
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