樹状突起の形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/06/12 05:48 UTC 版)
樹状突起の例プルキンエ細胞は団扇状の樹状突起を持つ 近年、マウスのプルキンエ細胞を用いた研究により、樹状突起の発育・伸展には、神経細胞の一つである顆粒細胞に発現するイノシトール三リン酸(IP3)受容体が関与していることが解明された。顆粒細胞のIP3受容体が活性化されると、カルシウム貯蔵庫よりカルシウムが放出され細胞内カルシウム濃度が上昇、その結果、神経栄養因子の一つBDNF(Brain-Derived Neurotrophic Factor)が産生される。BDNFは、顆粒細胞自身の軸索末端に作用してグルタミン酸を放出させ、この情報を受けたプルキンエ細胞が樹状突起の形成を行う。プルキンエ細胞にもIP3受容体は豊富に存在しているが、自身の受容体ではなく顆粒細胞のIP3受容体に制御されていることになる。この制御機構が他の神経細胞にも共通するのか否かについては未解明(2006年10月時点)。
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