根岸カップリングにおける利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/21 22:59 UTC 版)
「CPhos」の記事における「根岸カップリングにおける利用」の解説
単純化されたハロゲン化アリールと臭化イソプロピル亜鉛との反応機構を以下に示す。副生成物を生じる段階は赤で示した。 ハロゲン化アリールがパラジウムと配位子の錯体に酸化的付加し(1)、トランスメタル化(2)して中間体Bを与える。これが還元的脱離(3)して目的のイソプロピルアレーンCを与える。しかし中間体Bはβ-水素脱離(4)してDになることがある。これが還元的脱離(3’)して脱ハロゲン化生成物Gになったり、挿入反応(英語版)(5)によってEへと変化することがある。一度Eが生成すると還元的脱離(3’’)によってn-プロピル化した副生成物であるFができる。 CPhosはこの変換反応において副生成物であるFとGの生成を抑える効果がある。これは配位子を使うことにより、Bの還元的脱離がβ-水素脱離よりも速く進むからである。
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