柴田梵天とは? わかりやすく解説

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柴田梵天

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/30 05:00 UTC 版)

柴田梵天(しばた ぼんてん、1917年6月28日 - 2012年10月14日)は、日本経済学者学校法人国士舘舘長を務めた。

来歴・人物

東京出身。父は国士舘創立、国士舘大学開設者柴田徳次郎。1941年早稲田大学法学部英法科卒。1942年国士舘専門教授。1955年早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了、国士舘短期大学講師、1958年国士舘大学助教授、1960-1963年コロンビア大学在外研究員、1963年国士舘大学政経学部政治学科教授。1973年学校法人国士舘理事長、国士舘大学・同短期大学学長就任(呼称:総長)。

1974年「『共産党宣言』以後百二十五年」で、経済学博士国士舘大学[1]。ただし、この論文については、1978年6月、代作であり本人は全く執筆しておらず、代作者に謝礼が支払われていたことを、主査であった元教授の竹内謙二が証言している[2]。同年6月13日の参議院文教委員会では、日本社会党粕谷照美がこの問題を取り上げ、さらに論文そのものもエンゲルスの『イギリスにおける労働者階級の状態ドイツ語版英語版』の、大月書店マルクス・エンゲルス全集の訳文からの丸写しであり盗作である、と指摘している[3][4]

1983年7月、理事刺殺事件が起こる。文部省より退陣通告を受けて1984年4月、理事長・学長を辞任。館長に就任[5][6]

エジプトに武道センターの建設を行うなど、海外への武道普及事業を推進した[7][8]。 著書などはない[9]

2012年10月14日、老衰のため自宅で死去[10][11]。95歳没。

要職等

  • 学校法人国士舘 理事長
  • 学校法人国士舘 舘長
  • 国士舘大学・同短期大学 学長
  • 憂国忌 発起人

親族

  • 長男 柴田徳文(国士舘大学政経学部教授)

参考文献

  • 『人事興信録』1995年 

脚注

  1. ^ 柴田梵天『『共産党宣言』以後百二十五年』国士舘大学〈博士論文(乙第6号)〉、1974年1月26日https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000008490469-00 
  2. ^ 「国士館〔ママ〕大学の柴田総長 学位取得に疑惑」『朝日新聞』1978年6月10日、朝刊、23面。
  3. ^ 「国士館〔ママ〕大 使途不明金も浮かぶ 参院文教委 「学位問題」など追及」『朝日新聞』1978年6月14日、朝刊、23面。
  4. ^ 参議院会議録情報 第084回国会 文教委員会 第16号” (1978年6月13日). 2025年6月30日閲覧。
  5. ^ 国士舘大学教員組合30年史(略史)”. 国士舘大学教員組合. 2023年7月29日閲覧。
  6. ^ 第101回国会 衆議院 文教委員会 第7号”. 衆議院会議録情報. 2023年7月29日閲覧。
  7. ^ 国士舘 先覚者墓所”. 国士舘. 2023年7月29日閲覧。
  8. ^ 外務省を無視してアラブで空手を教え続けた「砂漠の黒帯」の伝説 「アラブの空手ブーム」を生んだ男”. プレジデントオンライン. 2023年7月29日閲覧。
  9. ^ ただしアメリカ滞在中、「国士舘大学新聞」第1号(1961年6月27日発行)から第19号(1963年6月27日発行)にかけて断続的に『ニューヨーク便り』『アメリカ便り』などの題で随想を発表している。
  10. ^ 柴田梵天舘長が逝去 国士舘柴田家合同葬に800人参列 平成24年(2012年)11月20日(火曜日)第490号”. 国士舘大学新聞. 2020年6月26日閲覧。
  11. ^ 柴田梵天氏が死去 学校法人国士舘館長 2012/10/15付”. 日本経済新聞. 2020年6月26日閲覧。

関連項目




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