有明の二大開田
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/01 14:06 UTC 版)
菱田川流域はシラスに覆われ、土地が痩せており農業には適さなかった。わずかに営農されていた畑地はしばしば水不足となっていたことから、流域の農業生産の安定は江戸時代以来からの住民の悲願であった。しかし中下流部に位置する有明町は、流量の多い菱田川がシラスを深く抉って深山幽谷の地形を作り出しており、畑のある台地までは川面からの高低差が70mにも及ぶことから、当時の技術力・資金力ではこの流域に導水することは極めて困難であった。そのような中明治時代以降長きにわたり、有明町右岸の蓬原(ふつはら)台地及び左岸の野井倉台地を対象とした開田事業が行われた。全国的にも稀有なこれらの大規模開田は「二大開田」と称され、有明町は「開田の町」として知られることとなったのである。
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