有名な詩歌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 08:06 UTC 版)
佐保姫の糸染め掛くる青柳を吹きな乱りそ春の山風平兼盛『詞花集』 (佐保姫が染めた糸を掛けた柳の枝を吹き乱さないでおくれ春の山風よ)ここでは柳の瑞々しい若葉を佐保姫の染めた糸にたとえている。 佐保姫の霞の衣ぬきをうすみ花の錦をたちやかさねむ 後鳥羽院『後鳥羽院御集』 (佐保姫の霞の衣は横糸が少ない(薄織りにしている)ので、花でできた錦を重ね着するのだろうか)ここでは春霞を軽くやわらかな薄織りの絹に譬えている。 霞の衣裾は濡れけり佐保姫の春立ちながらしとをして山崎宗鑑『新撰犬筑波集』 霞の下の方を衣に譬えて「霞の裾」と言う。「しと」は尿のこと。霞のたなびく中、地面に近いところが湿っぽくなった、それを佐保姫が立ちながら粗相をしたためと見立てている。「立ち」は霞が立つと佐保姫が立つとの掛詞。
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