明見彦山古墳群とは? わかりやすく解説

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明見彦山古墳群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/02 20:23 UTC 版)

明見彦山
古墳群
明見彦山古墳群の位置
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
土佐の横穴式石室古墳の変遷[1][2]
須恵器型式 特徴 主な古墳
盟主墳 その他
TK10新相
-TK43
明見3号型石室導入 明見彦山3号墳
長畝4号墳
蒲原山東1・2号墳
TK43 舟岩型石室導入 伏原大塚古墳
TK209 舟岩型石室普及
風水的選地導入
小蓮古墳 舟岩1・3・8号墳
明見彦山1号墳
一宮大塚古墳
三ツ塚下古墳
新改古墳
TK217 角塚型石室導入 朝倉古墳

明見彦山古墳群(みょうけんひこやまこふんぐん)は、高知県南国市明見にある古墳群。南国市指定史跡に指定されている。

「彦山」と称される丘陵の麓において、3基の古墳(1号墳・2号墳・3号墳)で構成される古墳時代後期の古墳群である[3]

一覧

1号墳

1号墳 石室開口部
1号墳 石室俯瞰図

明見彦山1号墳北緯33度34分13.39秒 東経133度36分57.68秒 / 北緯33.5703861度 東経133.6160222度 / 33.5703861; 133.6160222 (明見彦山1号墳)座標: 北緯33度34分13.39秒 東経133度36分57.68秒 / 北緯33.5703861度 東経133.6160222度 / 33.5703861; 133.6160222 (明見彦山1号墳))は、古墳群の南西に位置し、朝倉古墳高知市朝倉)・小蓮古墳(南国市岡豊町小蓮)と合わせて「土佐三大古墳」と総称される。近年では2005年度(平成17年度)に墳丘測量・石室実測調査が[4]2010年度(平成22年度)に発掘調査が実施されている[5]

直径14メートルの円墳と見られ(一辺14メートルの方墳の可能性もある)、中央に両袖式横穴式石室を開口する[6]。石室の規模は次の通り[4][5]

  • 石室全長:8.96メートル
  • 玄室:長さ5.64メートル、幅2.16メートル(奥壁付近)・2.14メートル(玄門付近)、高さ2.8メートル
  • 羨道:長さ3.32メートル、幅1.20メートル

石室内は盗掘に遭っているが、調査では須恵器・玉類などの副葬品が出土している[5]。築造時期は古墳時代後期-終末期の6世紀末-7世紀初頭頃と推定される[5]

2号墳

明見彦山2号墳は、1号墳の東にあったとされるが、現在は破壊され消滅しており詳細は不明。3号墳よりも大きな横穴式石室を持ち、首長墓的位置づけであったといわれる[3]

3号墳

3号墳 石室開口部
3号墳 石室俯瞰図

明見彦山3号墳北緯33度34分17.81秒 東経133度37分1.18秒 / 北緯33.5716139度 東経133.6169944度 / 33.5716139; 133.6169944 (明見彦山3号墳))は、1号墳の北東約200メートルの地に位置する。直径5メートル・高さ2.3メートルの円墳で、両袖式の横穴式石室を開口する[7]。石室の規模は次の通り[3]

  • 石室全長:5.8メートル
  • 羨道:長さ1.8メートル

石室内からは、人骨とともに須恵器・直刀・刀子・馬具・鉄鎌・鉄製鋤先・勾玉・管玉などの副葬品が出土している[7]。築造時期は古墳時代後期の6世紀後半頃と推定される[7]

文化財

南国市指定文化財

  • 史跡
    • 明見彦山古墳群 - 1966年(昭和41年)4月30日指定[8]

脚注

  1. ^ 古墳時代終末期の大型横穴式石室にみる瀬戸内とその周辺の政治的関係(高知大学考古学調査研究報告 第10冊)』 高知大学人文学部考古学研究室、2012年、pp.7-20(リンクは奈良文化財研究所「全国遺跡報告総覧」)。
  2. ^ 科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書「横穴式石室導入に見る南四国と瀬戸内の古墳展開の研究」 (PDF) 清家章、2013年。
  3. ^ a b c 明見彦山古墳群(平凡社) 1983.
  4. ^ a b 南国市における大型後期古墳の調査 2006, pp. 1–4, 5–11, 23–29.
  5. ^ a b c d 埋文こうち 第25号 2012, p. 7.
  6. ^ 南国市における大型後期古墳の調査 2006, pp. 5–11, 23–29.
  7. ^ a b c 史跡説明板。
  8. ^ 「明見彦山古墳群」『南国市史』下巻、南国市、1982年、pp. 1020-1021。

参考文献

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、明見彦山古墳群に関するカテゴリがあります。



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