文民統制の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:06 UTC 版)
ハーバード大学のサミュエル・P・ハンティントンによれば、文民統制には大きく2つの形態が存在する。第一に「主体的文民統制」であり、文民の軍隊への影響力を最大化することによって、軍隊を政治に完全に従属させ、統制するというものである。しかしこれは政治家が軍事指導者となる必要があるため、軍隊の専門的な能力を低下させることになり、結果的に安全保障体制を危うくする危険性がある。もう一方に「客体的文民統制」がある。これは文民の軍隊への影響力を最小化することによって、軍隊が政治から独立し、軍隊をより専門家集団にするというものである。こうすれば軍人は専門化することに専念することができ、政界に介入する危険性や、軍隊の能力が低下することを避けることができる。また現代の戦争は非常に高度に複雑化しているため、階級の上下を問わず専門的な分野の技能を持った職業軍人が必要とされている。
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