支点・力点・作用点の関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 05:51 UTC 版)
てこには支点・力点・作用点があり、支点を中心に回転しうる天秤や輪軸がある時、力点は力を加える点、作用点は力が働く点であり、普通は作用点にはおもりなどの負荷がある。支点は動かないよう固定しているため、力点を動かすと作用点が動く仕組みである。 てこを使う上で重要なのは、支点・力点・作用点の位置関係、特にその間隔である。てこで大きな力を得ようと思えば、なるべく支点から離れたところに力点を置く、あるいは支点のなるべく近くに作用点を置けばよい。小さい力を得ようと思えばその逆を行えばよい。実験をすると支点から力点までの距離が支点から作用点までの距離の2倍であれば、得られる力は加えた力の2倍になることがわかる。この関係を式で表すと、下記のようになる。 d 1 F 1 = d 2 F 2 {\displaystyle d_{1}F_{1}=d_{2}F_{2}} d 1 {\displaystyle d_{1}} : 支点と力点の間の距離 F 1 {\displaystyle F_{1}} : 力点に加える力 d 2 {\displaystyle d_{2}} : 支点と作用点の間の距離 F 2 {\displaystyle F_{2}} : 作用点で得られる力 ただし、上の式は単純化のため力点、支点にかかる力が平行だとした時の式であり、本来は d 1 , d 2 {\displaystyle d_{1},d_{2}} はモーメントアーム(支点から力のベクトルに下ろした垂線の長さ)である点に注意を要する。 このモーメントアーム×力を力のモーメントと呼び、力のモーメントの釣り合いがてこの原理の本質である。
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