抗体の意義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/07 14:33 UTC 版)
「自己免疫性小脳失調症」の記事における「抗体の意義」の解説
自己抗体が原因であるのかそれとも結果であるのかという議論はしばしばおこる。自己抗体が原因という場合は以下の3つの条件を実験で示す必要がある。 accessibilityの証明 抗体が抗原にアクセスできること pathogenic actionの証明 抗体が神経症状を発症できることを細胞、神経回路レベルで示すこと passive transferの証明 抗体を動物に注入することで症状が再現されること この3つの条件を満たす例は少ない、特に傍腫瘍性神経症候群で抗原が細胞内にある場合はpassive transferの証明ができないことが多い。抗Hu抗体、抗Yo抗体ではpassive transferは証明されていない。上記3つを満たすものは2013年現在、腫瘍随伴性では抗VGCC抗体、抗mGluR抗体であり非腫瘍随伴性では抗GAD抗体だけである。抗GAD抗体は細胞内に取り込まれてGABAの放出を抑制する作用がある。証明された3つの抗体はいずれも抗体がシナプス伝達に作用している。
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