建暦御記とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 建暦御記の意味・解説 

禁秘抄

(建暦御記 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 05:35 UTC 版)

禁秘抄』(きんぴしょう)は、第84代順徳天皇自身の手による有職故実の解説書である。現存するのは、上下二巻の体裁をとっているが本来三部構成であることから三巻であったとされる。成立は1221年承久3年)である。『禁中抄』(きんちゅうしょう)・『建暦御記』(けんりゃくぎょき)などの別称もある。

概説

作者である順徳天皇(1197年 - 1242年)は、後鳥羽天皇の第三皇子として生れ、年少より学問を好み、和歌にも秀で、『八雲御抄』他、歌集・歌学集を編纂している。『禁秘抄』は朝廷における儀式作法の根源・由来を究め古来よりの慣習を後の世代に残さんとしたもので、本書完成直後に承久の乱を起こしている事でもわかるように、天皇政治復興の情熱がこめられ、次代の皇子に帝王の道を伝えようとしている。

宮中の毎日もしくは毎月の恒例行事の次第を始め、配流改元などの国家的な行事の作法、宮中の宝物・施設や組織のあり方、公文書の発給手続、天皇として学ぶべき学問・芸術まで天皇が知っておくべき有職故実を解説している。冒頭部分では「およそ禁中作法、まず神事、後に他事」としており、神事を最優先にすることが天皇の務めであると定義している[1]

順徳らが没落した後の歴代の天皇もこれを尊重するべきものと考えられており、江戸時代の『禁中並公家諸法度』の第一条は本書「諸芸能事」節の内容とほぼ同じである[2]

脚注

参考文献

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「建暦御記」の関連用語

建暦御記のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



建暦御記のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの禁秘抄 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS