平衡定数と反応の向き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 23:12 UTC 版)
ある可逆反応 a A + b B ↽ − − ⇀ c C {\displaystyle {\ce {{\mathit {a}}{}A+{\mathit {b}}B<=>{\mathit {c}}C}}} について、そのときの A, B, C の濃度の測定値を用いて平衡定数を推定することを考える。 K c = [ C ] c [ A ] a [ B ] b {\displaystyle K_{\mathrm {c} }={\frac {[\mathrm {C} ]^{c}}{[\mathrm {A} ]^{a}[\mathrm {B} ]^{b}}}} 平衡定数の推定値 Kc が与えられたとき、それ以前に得られた推定値 K′c が Kc よりも小さかったとする。これは平衡状態ではないので、この K′c を大きくする向きに反応が進む。この場合、正反応が進んで平衡状態に達する。 このように、各物質のある時点での濃度から、反応がどちらへ進むかは、二つの時刻における平衡定数の推定値 K′c, Kc の大小関係から判断することができる。 K c ′ > K c {\displaystyle K_{\mathrm {c} }'>K_{\mathrm {c} }} なら、逆反応 " ↽ {\displaystyle \leftharpoondown } " が進み平衡へ近づく K c ′ ≃ K c {\displaystyle K_{\mathrm {c} }'\simeq K_{\mathrm {c} }} なら、化学平衡状態 K c ′ < K c {\displaystyle K_{\mathrm {c} }'<K_{\mathrm {c} }} なら、正反応 " ⇀ {\displaystyle \rightharpoonup } " が進み平衡へ近づく 系の平衡定数は、複数回の測定で平衡定数の推定値がある値の範囲に収まったとき、その範囲に含まれる代表点の値によって決定される。
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