宿寺山古墳とは? わかりやすく解説

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宿寺山古墳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/08 22:39 UTC 版)

宿寺山古墳

墳丘
所在地 岡山県総社市宿
位置 北緯34度39分44.05秒 東経133度46分57.85秒 / 北緯34.6622361度 東経133.7827361度 / 34.6622361; 133.7827361座標: 北緯34度39分44.05秒 東経133度46分57.85秒 / 北緯34.6622361度 東経133.7827361度 / 34.6622361; 133.7827361
形状 前方後円墳
規模 墳丘長118m(116m)
高さ10m以上(後円部)
埋葬施設 竪穴式石室1基
(別に後円部に竪穴式石室1基、前方部に竪穴式石室1基か)
出土品 銅鏡・ガラス小玉・金製簪・刀剣・鉄鏃・埴輪ほか
築造時期 5世紀後半
史跡 総社市指定史跡「宿寺山古墳」
地図
宿寺山古墳
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宿寺山古墳(しゅくてらやまこふん)は、岡山県総社市宿にある古墳。形状は前方後円墳。総社市指定史跡に指定されている。

概要

岡山県南部、近世山陽道西国街道)に面した平地に築造された大型前方後円墳である。1887年明治20年)・1920年大正9年)に石室が破壊されて副葬品が出土している[1]

墳形は前方後円形で、前方部を西方向に向ける。墳丘は2段築成[1]。墳丘外表では下段斜面に割石の葺石が認められるほか[2]円筒埴輪(朝顔形埴輪含む)・形象埴輪(家形・蓋形埴輪など)が出土している[1]。墳丘の北側くびれ部には造出を有する[1]。また墳丘周囲には幅23-24メートルの盾形周濠の痕跡が認められる[1]。埋葬施設は後円部中央における竪穴式石室で、石室の主軸を墳丘主軸と平行方向とするが、前述の通り過去に破壊を受けている[1]。聞き取り調査によれば、石室は長さ約3.6メートル・幅約1.45メートル・深さ約0.6メートルを測る[1]。床面には礫石が敷かれ、その上には粘土が置かれたという[1]。石室内の副葬品のうち、西半(一説に中央石室とは異なる北約7メートルの竪穴式石室)からは変形四獣鏡1・金製簪1・刀剣3が、東半からは黄羊作獣帯盤龍鏡1・ガラス小玉・刀剣・鉄鏃などが出土している[1]。これとは別に前方部に竪穴式石室が存在したとする伝聞もある[1]

築造時期は、古墳時代中期の5世紀後半頃と推定される[1]。一帯では作山古墳に続く大首長墓に位置づけられるが[1][2]、作山古墳からは大きく規模を縮小する点が注意される。

古墳域は1971年昭和46年)に旧山手村指定史跡(現在は総社市指定史跡)に指定されている[2]。なお、後世に古墳北側に引かれた近世山陽道(西国街道)では、宿の宿場町が形成されている。

遺跡歴

  • 1887年明治20年)、石室西半の乱掘。副葬品の出土[1]
  • 1920年大正9年)、石室東半の乱掘。副葬品の出土[1]
  • 1971年昭和46年)3月20日、山手村指定史跡に指定(現在は総社市指定史跡)[2]

墳丘

墳丘(南側)
中央左(樹叢)に前方部、右に後円部。左最奥は備中国分寺五重塔。

墳丘の規模は次の通り[1]

  • 墳丘長:118メートル(または116メートル[2]
  • 後円部 - 2段築成。
    • 直径:75メートル
    • 高さ:10メートル以上
  • 前方部 - 2段築成。
    • 幅:62メートル
    • 高さ:8.5メートル

文化財

総社市指定文化財

  • 史跡
    • 宿寺山古墳 - 1971年(昭和46年)3月20日指定[2]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 続日本古墳大辞典 2002.
  2. ^ a b c d e f 宿寺山古墳 - 総社市「総社観光ナビ」](総社市「総社観光ナビ」)。

参考文献

関連項目

外部リンク




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