学校の不認知
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 16:03 UTC 版)
2015年10月、文部科学省が岩手県矢巾町のいじめ自殺不認知問題を受けて全国の小中高校等に再調査させたところ、前年度減ったとされる15万件という結果から約3万件増え、最終的に前年度を二千件上回る結果となった。増えた件数について福島県で4.3倍、福岡県で2.7倍、岩手県で2.1倍となった。 さらに、加藤・太田・水野 (2016) は、公立小中学校の児童生徒41,043人を対象に、いじめ被害の実態を質問紙を用いて調査した(調査では、児童生徒が自宅で質問紙に回答後、配布された封筒に入れて封をし、その封筒を回収している)。その結果、文部科学省が公表しているいじめ認知件数は、実際のいじめ被害人数の5%以下であることが判明した。これは、文科省が公表するいじめ認知件数は、教師がいじめだと認知したものに限られるのに対して、加藤らの調査では、上述のように児童生徒が安心して真実を回答できるよう配慮された質問紙調査を通して児童生徒本人がいじめ被害を回答したからであると思われ、教師がとらえているいじめ(文科省が公表するいじめ認知件数)はいじめ被害全体のごくわずかであることが明らかになった。
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