奔鷲とは? わかりやすく解説

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奔鷲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 08:39 UTC 版)

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奔鷲(ほんじゅう)は、将棋の一つ。本将棋にはなく、天竺大将棋大局将棋に存在する。

天竺大将棋

奔王成駒。成ることはできない。

元の駒 動き 成駒 動き
奔鷲(ほんじゅう)
   
   

   
   
全方向に何マスでも動ける。斜めの場合は飛び越えては行けないが、縦横の場合は飛び越えて行ける[1]。ただし飛び越した駒を取ることはできない。 - - -

この駒は駒の格の影響を受けない為、(上記の動きの場合は)初期配置の状態からいきなり敵の王将を取ることが可能である。

大局将棋

成ることはできない。

元の駒 動き 成駒 動き
奔鷲(ほんじゅう)
  D             D  
    C     C     C    
      B   B   B      
        A A A        
C B A
A B C
        A A A        
      B   B   B      
    C     C     C    
               
               
全ての方向に何マスでも動ける。飛び越えては行けない。

またそれとは別に、前、横、斜め後ろ、後ろにはその方向に3手分までの動きが飛び越えて出来る。すなわち以下の動きが出来る。

  • Aに行く。
  • Aに行ってからBに行く。AとBに敵の駒があれば両方取れる。
  • Aに行って元の場所に戻る。(敵の駒があれば居喰い、なければじっと
  • Aを飛び越えてBに行く。
  • Aに行ってからBに行きさらにCに行く。AとBとCに敵の駒があれば全て取れる。
  • Aを飛び越えてBに行きさらにCに行く。BとCに敵の駒があれば両方取れる。
  • Aに行ってからBを飛び越えてCに行く。AとCに敵の駒があれば両方取れる。
  • AとBを飛び越えてCに行く。
  • Aに行ってからBに行ってAに戻る。AとBに敵の駒があれば両方取れる。

斜め前にはその方向に4手分までの動きが飛び越えて出来る。すなわち、上の動きに加えて以下の動きが出来る。

  • Aに行ってからBに行きさらにCに行きさらにDに行く。AとBとCとDに敵の駒があれば全て取れる。
  • Aを飛び越えてBに行きさらにCに行きさらにDに行く。BとCとDに敵の駒があれば全て取れる。
  • Aに行ってからBを飛び越えてCに行きさらにDに行く。AとCとDに敵の駒があれば全て取れる。
  • Aに行ってからBに行きさらにCを飛び越えてDに行く。AとBとDに敵の駒があれば全て取れる。
  • AとBを飛び越えてCに行きさらにDに行く。CとDに敵の駒があれば両方取れる。
  • Aを飛び越えてBに行きさらにCを飛び越えてDに行く。BとDに敵の駒があれば全て取れる。
  • Aに行ってからBとCを飛び越えてDに行く。AとDに敵の駒があれば全て取れる。
  • Aに行ってからBに行きさらにCに行ってからBに戻る。AとBとCに敵の駒があれば全て取れる。
  • Aを飛び越えてBに行きさらにCに行ってからBに戻る。BとCに敵の駒があれば両方取れる。
  • Aに行ってからBに行き元の場所に戻る。AとBに敵の駒があれば全て取れる。(敵の駒があれば居喰い、なければじっと
  • Aを飛び越えてBに行き元の場所に戻る。(敵の駒があれば居喰い、なければじっと
- - -

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 象戯図式』『諸象戯図式』では、「奔王の動きに加えて、猫刄の動き(斜め四方向に1マス動く)を2度できる」と読み取れる表現があり、全方向に何マスでも動け、2マス先には他の駒を飛び越えられるという解釈が考えられる。本文中に示した動きではゲームとして成立しないため、現在天竺大将棋が指される場合はこの『象戯図式』『諸象戯図式』による動きが採用されている。

関連項目

参考文献

  • 梅林勲・岡野伸共著『改訂版 世界の将棋・古代から現代まで』(将棋天国社、2000年)



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