和田裕弘とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 和田裕弘の意味・解説 

和田裕弘

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/28 02:21 UTC 版)

和田 裕弘(わだ やすひろ[1][2]1962年 - )は、日本の歴史家戦国史研究家[1][2]織豊期研究会会員[2]

経歴

1962年(昭和37年)、奈良県で生まれる[2]。和田は織田信長研究家といわれるが[3]、信長に興味を持った時期について、2017年1月の時点で30年以上前と述べている[4]

2007年(平成19年)度から2009年(平成21年)度にかけて、金子拓を研究代表者とした科学研究費補助金による共同研究「「信長記」諸本の史料学的研究」が行われた[5][6]。和田は研究協力者としてそこに参加し、共同研究の成果の一部として堀新編『信長公記を読む』に寄稿している[5]

また、2012年の時点で、岐阜市信長資料集編集委員会の委員を務めていた[1]

評価

谷口克広は和田について「日本中の資料館を回って信長関係の史料を渉猟し、そのすべてに目を通すという人」と述べ、『織田信長家臣人名辞典』の改訂に当たり、自身の知らない史料や見逃していた史料など、多くの史料を和田から提供されたと記している[7]

金子拓は、各所の『信長記』伝本を閲覧調査してきた和田について、「可能な限り所蔵機関に足をはこんで原本を確認している点」がその仕事の強みであるとし、『信長記』諸本の研究は和田により大きく前進したと述べている[3]

主な著作

単著

  • 『織田信長の家臣団―派閥と人間関係』中公新書、2017年[2][8]
  • 『信長公記―戦国覇者の一級史料』中公新書、2018年[2][9]
  • 『織田信忠―天下人の嫡男』中公新書、2020年[2][10]
  • 『天正伊賀の乱』中公新書、2021年[2][11]
  • 『柴田勝家』中公新書、2023年[2][12]
  • 『豊臣秀長』中公新書、2025年[2]

共著

脚注

  1. ^ a b c d e 金子 2012, p. 331.
  2. ^ a b c d e f g h i j k 和田裕弘『豊臣秀長』中央公論新社〈中公新書〉、2025年、奥付。ISBN 978-4-12-102877-8 
  3. ^ a b 金子拓『織田信長という歴史―『信長記』の彼方へ』勉誠出版、2009年、54–55頁。 ISBN 978-4-585-05420-7 
  4. ^ 和田裕弘『織田信長の家臣団―派閥と人間関係』中央公論新社〈中公新書〉、2017年、297–299頁。 ISBN 978-4-12-102421-3 
  5. ^ a b 「信長記」諸本の史料学的研究”. KAKEN. 国立情報学研究所. 2025年10月26日閲覧。
  6. ^ 金子 2012, p. 327.
  7. ^ 谷口克広『織田信長家臣人名辞典 第2版』吉川弘文館、2010年。 ISBN 978-4-642-01457-1 「はしがき」及び「あとがき」より。
  8. ^ 織田信長の家臣団―派閥と人間関係”. 中央公論新社. 2025年10月26日閲覧。
  9. ^ 信長公記―戦国覇者の一級史料”. 中央公論新社. 2025年10月26日閲覧。
  10. ^ 織田信忠―天下人の嫡男”. 中央公論新社. 2025年10月26日閲覧。
  11. ^ 天正伊賀の乱 信長を本気にさせた伊賀衆の意地”. 中央公論新社. 2025年10月26日閲覧。
  12. ^ 柴田勝家 織田軍の「総司令官」”. 中央公論新社. 2025年10月26日閲覧。
  13. ^ 信長公記を読む”. 吉川弘文館. 2025年10月26日閲覧。
  14. ^ 金子 2012, 奥付.

参考文献




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  和田裕弘のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「和田裕弘」の関連用語

和田裕弘のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



和田裕弘のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの和田裕弘 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS