命令 (フランス法)
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フランス法における命令(めいれい;règlement)とは、一般的効力を有する一方的行政行為(acte administratif unilatéral)である。行政立法(ぎょうせいりっぽう)と訳すことも多い。形式としてはデクレとアレテの2種類がある。
命令の効力は、常に個別行政行為のそれに優先する。命令行為は、発令権限および規範的効力によって階層化できる。また、命令は次の2種類に大別できる。法律の規定を施行するための命令と、法律の求めなく独立に発する命令である。
執行命令
執行府は、法律の執行を確保する。執行命令を発することができるのは、法律により政府に対してデクレ(通常は国務院デクレ(décret en Conseil d'État)。)が明示的に要求される場合と、そのような要求なしに法律の規定を明確化する場合である。これを、執行命令(règlement d'execution (d'une loi))、施行命令(règlement d'application (d'une loi))[1]または従属命令(règlement subordonné)[2]という。
最初の場合については、したがって、命令制定権(pouvoir règlementaire)は、立法府が自らは適切でないと評価する事項について定めるべく立法府から権限の委任を受けるのである。確かに、時として政府がそのような命令の規定を設けることがより適切である。
2つめの場合については、命令制定権は、法律の規定を補完し明確化するためにデクレの起草を決定するのである。ただし、依然として、文言上も精神上も当該法律を遵守する必要はあり、そうでなければ、越権訴訟(recours pour excès de pouvoir)によって取り消されることとなる。
独立命令
独立命令(règlement autonome)は第五共和国憲法第37条を根拠とするものであり、同条は、限定列挙された重要な法律事項(domaine du la loi)以外の事項、すなわち命令事項(domaine du règlement)について一般的な発令権限を授与するものである。当該根拠に基づいて、政府は、法律を要しない事項について命令を発することができるのである。だがやはり、憲法は遵守する必要がある。命令と憲法との間に法律遮蔽(loi-écran)が存在しないためである。
しかしながら、この独立命令の利用は、憲法制定権力により推奨されているとはいえ、今日においてはますます減ってきている。確かに、命令の性質の規定を法律という形式の定めとすることにより当該規定に堅い根拠を与えたほうが、政治的には適切かもしれない。[要出典]
関連項目
- デクレ(décret)
- 国務院デクレ(décret en Conseil d'État)
- 大臣会議デクレ(décret en Conseil des ministres)
- 単純デクレ(décret simple)
- アレテ(arrêté)
- 知事アレテ(arrêté préfectoral)
- 市町村アレテ(arrêté municipal)
- 通達(circulaire)
- 適法性統制(Contrôle de légalité)
脚注
「命令 (フランス法)」の例文・使い方・用例・文例
- 当局の命令
- 何の権限があって私に命令するのか
- どなり声で命令する
- 大尉の命令は兵隊たちに大きくはっきりと聞こえた
- 彼女の命令に従わざるをえない
- だれがその命令を出したのですか
- 巡査部長の命令でここに来ました
- 彼の提案は実質上命令であった
- 将軍の命令を果たすのは不可能だった
- その兵隊は指導者の命令に従って縦に整列した
- 捕虜は釈放せよと彼は命令を下した
- 先生はがみがみと命令した
- この命令は上層部からだ
- 命令的な口調
- 命令法
- 私はあれこれ命令されるのは好きではない
- 私は命令に従った
- 命令に従う
- 自分はもう父親の命令を受ける年ではないと彼は感じた
- 命令は命令だ
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