名目成長と実質成長
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 00:25 UTC 版)
経済規模の計測は、一般的に国内総生産 (GDP) を用いて行う。 GDPは、名目価格により計測された価値を合算した名目GDPと、基準年の価格を基に計測された価値を合算した実質GDPがある。 同じように、名目GDPの変動を名目経済成長率と呼び、実質GDPの変動を実質経済成長率とよぶ。四半期(三カ月)あるいは一年ごとの増加率をパーセントで表す。 名目経済成長率は 名目経済成長率(%) = (今年の名目GDP - 去年の名目GDP) ÷ 去年の名目GDP × 100 によって求められる。また、実質経済成長率は 実質経済成長率(%) = (今年の実質GDP - 去年の実質GDP) ÷ 去年の実質GDP × 100 となる。 GDPからは GDPデフレーター = 今年の名目GDP ÷ 今年の実質GDP × 100 のようにして物価指数の一種が計算できる。GDPデフレーターは定義上、基準年の時点で100となる。 GDPデフレーターから物価上昇率も計算できる。 物価上昇率(%) = (今年のGDPデフレーター ÷ 去年のGDPデフレーター - 1) × 100 物価が下落した場合は物価上昇率がマイナスとなる。 上記の数式より、 (1 + 名目経済成長率 ÷ 100) ÷ (1 + 実質経済成長率 ÷ 100)= 1 + 物価上昇率 ÷ 100 となる。 名目成長率を引き上げるためには、実質成長率を引き上げるか、インフレ率を引き上げるか、実質成長率・インフレ率の双方を引き上げる必要がある。
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