函館市企業局交通部7000形電車
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函館市企業局交通部7000形電車(はこだてしきぎょうきょくこうつうぶ7000がたでんしゃ)は、2020年(令和2年)3月16日に運行を開始した、函館市企業局交通部の路面電車車両である。
概要
1959年(昭和34年)に登場した710形は老朽化が進んでいたほか、速度制御装置のメンテナンスが困難になっていた[1]。そのため710形の台車を使用し、車体更新を行い誕生した車両である。2007年(平成19年)の9600形(愛称・らっくる号)以来13年ぶりの新形式で、かつ2012年(平成24年)の8000形8010号以来の車体更新車両である[1]。
7001号車は2020年(令和2年)3月16日にデビューした。新型コロナウイルスの感染が拡大していた影響で、乗車証明書配布などのイベントは実施が見送られた[2]。
2025年(令和7年)現在、3両が在籍している。
2025年(令和7年)2月6日、京都府京都市の交差点で、トレーラーで輸送中の7000形と京阪バスが接触する事故が発生した[3][4]。
車体
台車は710形のもの(旧住友金属工業製)がそのまま使用された。制御器は、710形では間接自動制御方式が採用されていたが、今回の更新に合わせて間接非自動制御方式に変更された[5]。また、既存車両の8000形では床下に設置されていた抵抗器は、本形式では屋根上に設置された[1][5]。
外観は既存車両の8000形と大きな違いはないが、ヘッドライトの形状などに細かい差異が見られる。車両前面には、系統番号部分がカラーで表示できるLED式行先表示器が設置された。車内には、空気を循環させる送風ファンが設置された[1][5]。
製造
今後の予定
710形は2024年(令和6年)現在、4両が現役で運行しており、2024年3月の函館新聞には「来年度も710形の車体更新を引き続き実施し、'27年度以降も3両の車体更新を実施する予定」と記述されている[7]。
脚注
- ^ a b c d “7001号車試運転開始 函館市電13年ぶり新形式”. 函館新聞. 2020年6月7日閲覧。
- ^ a b “市電7001号車デビュー17日まで特別表示”. 函館新聞. 北海道ニュースリンク. (2020年3月17日). オリジナルの2020年6月9日時点におけるアーカイブ。 2020年6月9日閲覧。
- ^ 「トレーラーで運搬中の鉄道車両と京阪バスが接触 京都市内の交差点で、「すごい渋滞に」」『京都新聞』2025年2月6日。2025年5月6日閲覧。
- ^ 「トレーラーで輸送中の鉄道車両とバスが接触する事故 京都」『NHKニュース』2025年2月6日。2025年5月6日閲覧。
- ^ a b c d 『鉄道ピクトリアル』2020年10月号(No.978) p.134
- ^ 「函館市電7002号車、駒場車庫に搬入 4月運行開始予定」『函館新聞』2024年3月25日。オリジナルの2024年3月27日時点におけるアーカイブ。2024年3月25日閲覧。
- ^ 市丸和秀「函館市電7002号車、駒場車庫に搬入 4月運行開始予定」『函館新聞』2024年3月25日。オリジナルの2024年3月27日時点におけるアーカイブ。2024年3月26日閲覧。
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