優勝旗盗難事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 06:51 UTC 版)
「第36回全国高等学校野球選手権大会」の記事における「優勝旗盗難事件」の解説
この年の11月下旬、真紅の大優勝旗が盗まれるという椿事が発生した。校長室に飾っていた優勝旗は、竿の部分はそのままだったが、旗の部分だけが全く別の旗に入れ替わった形で紛失した。中京商では警察に通報するとともに、全校挙げて捜索を開始するなど大騒動となった。 状況から内部犯行も疑われ、野球部員も警察の事情聴取を受けた。優勝の立役者である中山俊丈は、「汗水たらして、泣きながら猛練習して、そうやって手にした優勝旗を盗ったりなんかするものか。」と抗議したという。 中京商は学校職員や全校生徒が、学校周辺の田畑、山、公園、寺などを連日捜索した。野球部は練習どころではなくなった。日がたつにつれて中京商関係者の焦燥は強まり、犯人に宛てて「咎めないので返してほしい」という新聞公告を出したり、ついには占い師に依頼して旗の場所を占ってもらったりした。しかし見つからずに年が明け、旗を新調しなければならないのではないかと思われた。その後、盗難から85日目の2月に、中京商から約600m離れた名古屋市立川名中学校の床下から、風呂敷に包まれた形で発見された。犯人はついにわからなかった。
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