人類学的背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 02:29 UTC 版)
「ケントゥム語とサテム語」の記事における「人類学的背景」の解説
インド・ヨーロッパ語族に属する諸言語話者を特徴づける遺伝子はハプログループR1b (Y染色体)およびハプログループR1a (Y染色体) であるが、R1bはヨーロッパ西部やアナトリア、ウイグル(旧トカラ語分布域)などケントゥム語話者に高頻度で、R1aはバルト・スラブ語派やインド・イラン語派などサテム語話者に高頻度である。印欧祖語が話されたヤムナ文化の人骨からはハプログループR1b (Y染色体)が91.5%の高頻度で検出されているが、R1aは検出されていない。そのため、元来の印欧語族話者はケントゥム語を話すR1b集団であり、ある時点でR1a集団が新たに印欧語に言語交替を起したものと考えられ、その際にR1a集団の基層言語の特徴がサテム語の特徴として受け継がれたものと思われる。
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