五箇アクセント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/12 03:37 UTC 版)
「隠岐方言のアクセント」の記事における「五箇アクセント」の解説
五箇アクセントでは一語内でアクセントの山が2回現れる場合がある点、日本語の方言のなかでも珍しい。 五箇・都万 第1群:LH、HLH、HLHL、HLLHL、HLLHLL 第2群:HL、LHL、LHLL、LHLLL、LHLLLL 第3群:ML、MLL、MLLL、MLLLL、MLLLLL 第1群で高音部が二度に渡って現れる。第2群では、2拍文節は第1拍のみ高いが3拍以上では第2拍が高い。また第3群では第1拍のみが高い。 ただし都万については、研究報告により相違がみられる。金田一(1972)では、第1群はLLH、LLHLのように西郷と同じような型、第3群はLL、LLL、LLLLのような低平調としていて、語頭の高音部は無いという。広戸(1951)では、都万の第1群はLLHまたはLHH、LHHL、第3群はLHLまたはHHL、HHLLとされている。 中村 第1群:ML、MLM、MLLM、MLLLM、MLLLLM 第2群:HL、LHL、LHHL、LHHHL、LHHHHL 第3群:ML、LML、LMML、LMMML、LMMMML 中村のアクセントは、五箇アクセントから高音部が後退したような形となっている。中村の第1群の2拍はMLとしたが、ほとんど平らで、ときには語尾の高くなるように聞こえることもあり、上野善道によればFH(第1拍は拍内で下降し、第2拍で再び上がる)。第1群は3拍以上の文節で第1拍と最終拍が高くなる。第2群と第3群は第1拍と最終拍以外が高い山形の音調である。第2群と第3群の音調はよく似ていて紛らわしいが、第2群は語尾が下降するが、第3群は下降の後に僅かに上昇する。
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