事後性
事後性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 01:57 UTC 版)
精神分析的な治療を成り立たせる重要な概念の一つ。 ある出来事を経験したとき、まだその経験の意味を味わうだけの心の準備が整っていないために、そのとき同時的にはその経験の意味を理解できないことが多い。しかし後になって、その意味を咀嚼する力が培われてきて、過去の出来事の意味を理解することができる。これを遡行作用(deferred action)と呼ぶが、これを可能にしている、さかのぼって過去の出来事の意味を理解する心の作用を事後性(独:Nachträglichkeit)という。これなしでは、自由連想法その他で過去の回想をおこなっても、なんら治療的な力にならない。
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