予測的対応の可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/08 15:11 UTC 版)
「プリンシパル=エージェント理論」の記事における「予測的対応の可能性」の解説
これらの問題のうち、情報の非対称性に関しては、マシュー・マカビンズとトマス・シュワルツが、政治家による官僚に対する監視の形態をパトロール型(police patrol)と火災報知器型(fire alarm)に分けて論じている。確かに官僚の行動を逐一監視する「パトロール型」では、政治家は多大な労力を払わねばならない。しかし、官僚の逸脱行為に関する情報が提供されたときに政治家が対処する「火災報知器型」であれば、政治家は監視の労力をかなり低減することができる。 また、カール・J・フリードリッヒは、民主主義における政治家と官僚のプリンシパル=エージェント関係は、議会の権威を官僚が承認しているからこそ、官僚は議会の意向に沿って法案を作成しているし(予測的対応、anticipated reaction)、そうして作成された法案を議会も承認している、という観点から把握するべきだと論じている。
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