乃木が読んだ漢詩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 19:20 UTC 版)
乃木は静堂の号を持ち漢詩をよくした。乃木が作成した漢詩の中でも『金州城外の作』、『爾霊山』および『凱旋』は特に優れているとされ、「乃木三絶」と呼ばれている。 以下、乃木が詠んだ漢詩の一部を挙げる。 金州城外の作 山川草木轉荒涼 (山川草木転(うた)た荒涼)十里風腥新戰場 (十里風腥(なまぐさ)し新戦場)征馬不前人不語 (征馬前(すす)まず人語らず)金州城外立斜陽 (金州城外斜陽に立つ) 爾霊山 爾靈山嶮豈難攀 (爾霊山(にれいさん)の険豈に攀(よ)ぢ難からんや)男子功名期克艱 (男子功名克艱(こっかん)を期す)鐵血覆山山形改 (鉄血山を覆いて山形改まる)萬人齊仰爾靈山 (万人斉(ひと)しく仰ぐ爾霊山) 爾霊山は203高地の当字。爾(なんじ)の霊の山という掛詞である。 凱旋 皇師百萬征強虜 (皇師百萬強虜を征す)野戰攻城屍作山 (野戦攻城屍山を作(な)す)愧我何顔看父老 (愧(は)ず我何の顔(かんばせ)あって父老に看(まみ)えん)凱歌今日幾人還 (凱歌今日幾人か還る) 富岳を詠ず 崚曾富嶽聳千秋 (崚曾たる富岳千秋に聳(そび)ゆ)赫灼朝暉照八州 (赫灼たる朝暉八洲を照らす)休説區々風物美 (説くを休めよ区々風物の美)地靈人傑是神州 (地霊人傑是れ神州)
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