レナード彗星_(C/2021_A1)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > レナード彗星_(C/2021_A1)の意味・解説 

レナード彗星 (C/2021 A1)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 18:24 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
レナード彗星
C/2021 A1 (Leonard)[1][2]
イギリスのベイフォードベリー天文台から2021年11月28日に撮影されたレナード彗星
仮符号・別名 C4AGJ62
分類 長周期彗星[1][2]
軌道の種類 双曲線軌道[1]
発見
発見日 2021年1月3日[1][2]
発見者 G. J. Leonard[1][2]
発見場所 レモン山天文台[1][2]
軌道要素と性質
元期:2021年1月6日 (JD 2459371.5)[1]
軌道長半径 (a) -
近日点距離 (q) 0.6152047199034383 au[1]
遠日点距離 (Q) -
離心率 (e) 1.000091281585553 [1]
公転周期 (P) -
軌道傾斜角 (i) 132.6860310634133 [1]
近日点引数 (ω) 225.0886967915709 °[1]
昇交点黄経 (Ω) 255.8879015650116 °[1]
平均近点角 (M) -0.0003763891579640032 °[1]
物理的性質
絶対等級 (H) 11.9±0.7[1]
Template (ノート 解説) ■Project

レナード彗星[3] (C/2021 A1 (Leonard)[1][2]) は、2021年に最初に発見された彗星近日点通過日のちょうど1年前となる2021年1月3日、レモン山天文台の Gregory J. Leonard によって太陽から約5 天文単位 (au) の位置で、19.0等の明るさで発見された[4]

レナード彗星は、2021年12月12日に地球から約0.233 au、同年12月18日に金星から約0.285 auの位置を通過した後、2022年1月3日に太陽に最接近する。2021年12月には肉眼で見える明るさまで明るくなり、4等級前後まで明るくなると予想されている[3]

観測

観測記録を遡ると、2020年4月11日にレモン山天文台の1.52 m反射望遠鏡による撮像が残されているものが最古である[2]

2021年12月6日の朝、彗星はアルクトゥールスから約5度の位置にある。2021年12月14日、彗星は太陽から14.7度の位置にあり[5]、その後すぐ南半球からよく見えるようになる。

2021年12月12日に約0.233 auの距離で地球最接近し、4等級近くまで明るくなると予想されている[6]。また、光の前方散乱英語版により、彗星は1.5等級前後まで明るくなる可能性もある[6][7]。12月12日に地球に最接近した後は、北天から南天に移動する[8]

レナード彗星は70 km/sの速さで運動しており、移動量が大きい[6]。そのため、地球から観測すると、空の彗星の位置は毎日大きく変化する[6][9]

軌道

レナード彗星の軌道は、ごくわずかに1を超える軌道離心率を持つ双曲線軌道である[1]。そのため、2022年1月3日に近日点を通過した後は二度と再帰しない。また、軌道傾斜角は約133°と逆行している[1]

レナード彗星は、2009年5月から海王星の軌道の内側にある[10]。彗星が太陽系の惑星領域に入るかなり前の1950年を元期とした軌道計算から、レナード彗星の公転周期は約80,000年であったと考えられる。したがって、約3,700 au(5,500億km)の彼方から約4万年をかけてやってきたこととなる[11]。2022年1月3日の近日点通過後は、双曲線軌道のまま太陽系から飛び去っていく[11]

レナード彗星の軌道のアニメーション。      レナード彗星 ·       太陽 ·       水星 ·       金星 ·       地球 ·       火星

ギャラリー

脚注

[脚注の使い方]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q C/2021 A1 (Leonard)”. JPL Solar System Dynamics. Small-Body Database Lookup. JPL. 2021年11月8日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g C/2021 A1 (Leonard)”. Minor Planet Center. IAU. 2021年11月8日閲覧。
  3. ^ a b C/2021 A1 (Leonard)”. Seiichi Yoshida's Home Page (2021年10月28日). 2021年11月8日閲覧。
  4. ^ MPEC 2021-A99 : COMET C/2021 A1 (Leonard)”. Minor Planet Center. 2021年11月8日閲覧。
  5. ^ Solar elongation Comet C/2021 A1 (Leonard) in mid-December 2021”. 2021年12月4日閲覧。
  6. ^ a b c d 年末に肉眼で見える星になるレナード彗星” (日本語). Star Walk. 2021年12月4日閲覧。
  7. ^ C/2021 A1 (Leonard) | astro.vanbuitenen.nl”. astro.vanbuitenen.nl. 2021年12月4日閲覧。
  8. ^ 吉田哲郎. “レナード彗星がやってくる どこまで明るくなるか、年末の彗星に注目!” (日本語). sorae 宇宙へのポータルサイト. 2021年12月4日閲覧。
  9. ^ 観測ガイド | C/2021 A1 Leonard を追跡する - Track the comet! | The Planetary Society of Japan - 日本惑星協会”. planetary.jp. 2021年12月4日閲覧。
  10. ^ Neptune has perihelion (closest approach to the Sun) at 29.8 AU. C/2021 A1 has been inside that distance since May 2009”. 2021年12月4日閲覧。
  11. ^ a b Barycentric Osculating Orbital Elements for Comet C/2021 A1 (Leonard)”. 2021年12月4日閲覧。

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  レナード彗星_(C/2021_A1)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「レナード彗星_(C/2021_A1)」の関連用語

レナード彗星_(C/2021_A1)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



レナード彗星_(C/2021_A1)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのレナード彗星 (C/2021 A1) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS