ラブルパイル天体の起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 01:21 UTC 版)
「ラブルパイル天体」の記事における「ラブルパイル天体の起源」の解説
小惑星の観測が進められていく中で、小惑星の中には軌道要素が互いによく似たものが存在することが明らかになってきた。その中で特に軌道要素が似通ったもの同士を族と呼ぶようになった。族に所属する小惑星は、もともと存在した母天体が他の天体との衝突によって破壊され、複数の小天体となることによって小惑星族を形成することになったものと考えられた。また破片同士の相対速度が小さい場合、天体同士の衝突、破壊の過程で破片同士が重力によって集積して新たな天体が生みだされることになる。これがラブルパイル天体の起源である。 小惑星帯では太陽系の形成以後、このような衝突そして再集積によるラブルパイル天体の形成が現在まで持続している。小惑星の軌道や強度によってばらつきは見られるが、直径数km程度の小惑星は約10億年、数百mならば数千万年という間隔で他の天体との衝突によって破壊されると考えられており、現在観測されている多くの小惑星が、このような衝突による破壊や衝突後の再集積といった過程を経ているものと見られている。
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