ヨハン3世 (バイエルン公)とは? わかりやすく解説

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ヨハン3世 (バイエルン公)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/27 06:50 UTC 版)

ヨハン3世
Johann III.
下バイエルン=シュトラウビング公
在位 1417年 - 1425年

出生 1374年?
エノー伯領、ル・ケノワ
死去 1425年1月6日
ホラント伯領、デン・ハーグ
配偶者 ルクセンブルク女公エリーザベト
家名 ヴィッテルスバッハ家
父親 下バイエルン公アルブレヒト1世
母親 マルガレーテ・フォン・ブリーク
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ヨハン3世ドイツ語:Johann III., 1374年? - 1425年1月6日)は、最後の下バイエルン=シュトラウビングアルブレヒト1世の三男。ヴィルヘルム2世アルブレヒト2世の弟。フランス名ジャン・ド・バヴィエール(Jean de Bavière)。

生涯

1389年リエージュ司教君主に就いたが、強圧的なためリエージュ市民と対立した。1394年1402年と反乱に遭い、1406年には市民から廃位を宣告、対立候補を選出され身の危険を感じ、1408年に兄ヴィルヘルム2世、義兄のブルゴーニュジャン1世らの力を借りて鎮圧した。だが、反乱に参加した市民層や聖職者達を容赦無く処刑、都市の自治権や役職も剥奪・廃止するなど徹底的に弾圧したため、不穏な状態はその後も続いた[1]

1417年にヴィルヘルム2世が死去した時、姪のジャクリーヌエノーホラント、ゼーラントを相続したことに反対、司教を辞任して下バイエルン=シュトラウビング公となり、フック派(Hoeks)に対抗するタラ派(Kabeljauws)の支援を受けてネーデルラントを巡り戦争を始めた。翌1418年ルクセンブルク女公エリーザベトと結婚、同族のローマ王ジギスムントの後ろ盾を得てネーデルラントに進出する無怖公とも対立した[2]

ジャクリーヌとその夫ブラバント公ジャン4世との戦いを優位に進め、1419年ドルトレヒトの陥落を機にジャン4世の共同君主とすることを認めさせたが、1425年に毒殺され、子がなかったためシュトラウビング系は断絶した[3]

死後、甥のフィリップ3世(善良公)がヨハン3世の相続権を主張、イングランドに亡命し、1422年にジャン4世との結婚を解消してグロスター公ハンフリーと再婚したジャクリーヌとの戦争に勝ち、1432年にエノー、ホラント、ゼーラントを獲得した[4]。シュトラウビングは1429年に同族のルートヴィヒ7世ハインリヒ16世エルンストがそれぞれ分割相続した。

画家ヤン・ファン・エイクを1422年から1424年まで一時的に宮廷画家として召抱えていたと考えられている。その後ファン・エイクはフランドルへ移り、善良公の宮廷画家となっている[5]

脚注

  1. ^ 堀越、P27 - P28、P34 - P35、カルメット、P140 - P143。
  2. ^ 堀越、P51、カルメット、P190、城戸、P258、Pn80。
  3. ^ カルメット、P192、P212 - P214、城戸、P258 - P259。
  4. ^ 堀越、P59 - P60、カルメット、P214 - P217、城戸、P259 - P262。
  5. ^ 堀越、P24 - P25。

参考文献

先代
ヴィルヘルム2世
下バイエルン= シュトラウビング公
1417年 - 1425年
次代
インゴルシュタット、 ランツフート、 ミュンヘン系が相続



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