モンテ・カルロの女とは? わかりやすく解説

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モンテカルロの女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/20 10:09 UTC 版)

エドヴァルド・ムンク による『モンテカルロのルーレットテーブルにて』

モンテカルロの女』(モンテカルロのおんな、フランス語: La Dame de Monte-Carlo)FP180は、フランシス・プーランク1961年4月に作曲したソプラノ管弦楽によるフランス語モノローグで、フランスの詩人・劇作家ジャン・コクトーに基づいている[1]

概要

ジャン・コクトーのテクストのインキピット[注釈 1]は「死者の間にあるとき」(Quand on est morte entre les mortes)[2]となっている。 初演は1961年11月にモンテカルロで行われ[注釈 2]、続いて1961年12月5日 パリシャンゼリゼ劇場にて献呈されたドゥニーズ・デュヴァルの歌唱により、ジョルジュ・プレートルの指揮、演奏はフランス国立放送管弦楽団でとり行われた[3]

楽譜 (オーケストラ伴奏版およびピアノ伴奏版ともに) は リコルディ社によって出版された[4]。本作の演奏時間は平均約7分で[5]、『人間の声』と共にさまざまな演奏者によって録音される。しかし、ドゥニーズ・デュヴァルによる録音はフランス国立視聴覚研究所によって保存されているが、フランス国立管弦楽団のボックスセットで発売されたもの以外に存在せず、商業的に入手するのは困難である[6]

ストーリーはモンテカルロの賭博場で稼ぎまくった元娼婦が、色香も衰えてすべての運に見放され、絶望の果てに海に身を投げるという、いわば自堕落な女の嘆き節だが、そのテクストは脚韻を踏んだ8音節の定型詩である[7]。 小さなモノ・オペラではあるが一編の詩にしてはかなり長いテクストではある。これを飽きずに聞かせる工夫として、プーランクは詩の各連を〈メランコリー〉、〈自尊心〉、〈抒情〉、〈激しさ〉、〈皮肉〉、〈哀れな優しさ〉と分け、分かり易い旋律が多くを占めている。楽器編成については打楽器が豊富に使われているのがこの作品の特徴でヴィブラフォンシンバルは《カジノ・ド・パリ》の雰囲気を、カスタネットは〈狂気〉と言う側面と〈軽い女〉のイメージを、タムタムは〈死〉を表現するものとして用いられている[8]

楽器編成

主な全曲録音

ソプラノ 指揮者、
管弦楽団
またはピアノ
レーベル
2001 フェリシティ・ロット アルミン・ジョルダン
スイス・ロマンド管弦楽団
CD: Harmonia Mundi
EAN 0794881655823
2007 フェリシティ・ロット グレアム・ジョンソン
(ピアノ)
CD: Forlane
EAN 3399240167305
ピアノ伴奏版
2012-2013 エレーヌ・ギルメット オリヴィエ・ゴダン
(ピアノ)
CD:ATMA Classique
EAN 0722056268820
ピアノ伴奏版

脚注

注釈

  1. ^ 冒頭の数語
  2. ^ 具体的日時は不詳。

出典

参考文献

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