モナ・ヴァンナとは? わかりやすく解説

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モナ・ヴァンナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/30 13:31 UTC 版)

『モナ・ヴァンナ』
(裸のモナ・リザ)
フランス語: La Joconde nue
作者 レオナルド・ダ・ヴィンチとその弟子(サライ)によるものとされている
製作年 1508年〜1510年頃
種類 厚紙に木炭
寸法 74.8 cm × 56 cm (29.4 in × 22 in)
所蔵 コンデ美術館シャンティイ

モナ・ヴァンナ』(Monna Vanna、フランス語La Joconde nue)は、1508年〜1510年頃にレオナルド・ダ・ヴィンチのアトリエで描かれたとされている女性の肖像画である[1]フランスシャンティイコンデ美術館所蔵(1862年購入)[2]

概要

絵画の寸法、および肖像の構図、表情、ポーズなどがレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』に酷似していることから『裸のモナ・リザ』とも呼ばれる[3]

継ぎ接ぎされた厚紙に木炭で描かれた裸婦像であるが作者や製作年も長年不明のままだったため、レオナルドの弟子が描いた『モナ・リザ』のパロディだとも考えられていたが[1]、2017年、コンデ美術館がルーヴル美術館系列のフランス国立美術館修復研究センターに分析を依頼した結果[2]、レオナルドの指導のもと弟子が描いたものであると鑑定された[3]

肖像のには輪郭に沿って無数の小さな黒い穴が空いており、これが絵を写し取るために刺された針の跡である[3] ことから『モナ・ヴァンナ』は油彩画の習作として描かれたものであるとされており[2]、また腕に斜めに走る細い線は最晩年に半身不随となったレオナルドが左腕だけで描いた跡と見られていることから、レオナルド本人も手を加えているものと見られている[3]

レオナルドの死後、この絵は多くの画家に模写され、実在の女性の裸体を描くことがフランス中に広まったきっかけとなった[3][4]

コンデ美術館の主任学芸員マチュー・デルディックは、「男性的な美と女性的な美の中間と言えるでしょう。モデルがいて描かれたものではなく、ダ・ヴィンチが追い求めた理想の美だと思います」と語っている[4]

脚注

  1. ^ a b ブルータス, カーサ (2019年6月5日). “ダ・ヴィンチ作か!? 《裸のモナ・リザ》を徹底分析!”. カーサ ブルータス Casa BRUTUS. 2020年5月26日閲覧。
  2. ^ a b c 「裸のモナリザ」、ダビンチ本人作の可能性濃厚 ルーブル専門家らが検証”. www.afpbb.com. 2020年5月26日閲覧。
  3. ^ a b c d e NHK日曜美術館』「ルーブル美術館(1) すべてはレオナルド・ダ・ヴィンチから始まった」(2020年5月17日放送)より
  4. ^ a b 日本放送協会. “「裸のモナリザ」メディアに公開 ダビンチが加筆か|サイカルジャーナル|NHKオンライン”. NHK NEWS WEB. 2020年5月26日閲覧。



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