ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/15 06:56 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式 (Henderson–Hasselbalch equation) は水素イオン濃度 (pH) と酸性度 (pKa) を結びつける等式で、生化学的または化学的な系において用いられる。この式は緩衝液の pH を見積ったり、酸塩基反応の化学平衡状態を調べるのに用いられる。たとえば、タンパク質の等電点を計算するのに用いられる。
定義
ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式は以下の通りである。
ここで、 は であり、 は酸解離定数である。次のような一般的なブレンステッドの酸塩基反応
においては、
は酸 HA の共役塩基を表す。[塩基] や [酸] のように括弧がついた量はモル濃度を表す。
上記の等式のアナロジーで、次の等式も成り立つことが分かる。
上記の式で、 は であり、 は塩基解離定数である。また、BH+ は塩基 B の共役酸である。
導出
ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式は酸解離定数の式から次のように導き出される。
ここでは活量、の近似に濃度、を用いているが、モル分率、などを用いる場合もある。
関連項目
出典
- Lawrence J. Henderson (1 May 1908). “Concerning the relationship between the strength of acids and their capacity to preserve neutrality” (Abstract). Am. J. Physiol. 21 (4): 173–179 .
- Hasselbalch, K. A. (1917). “Die Berechnung der Wasserstoffzahl des Blutes aus der freien und gebundenen Kohlensäure desselben, und die Sauerstoffbindung des Blutes als Funktion der Wasserstoffzahl”. Biochemische Zeitschrift 78: 112–144.
ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式
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「アシドーシスとアルカローシス」の記事における「ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式」の解説
酸塩基平衡の理論としては物理化学のヘンダーソンとハッセルバルヒによる数式が有名であり、ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式といわれる。 詳細は「ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式」を参照
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