プルタルコスによる記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 07:20 UTC 版)
「賽は投げられた」の記事における「プルタルコスによる記述」の解説
プルタルコス『対比列伝』のポンペイウス伝にもほぼ同じ言葉が出てくるが、カエサルはこの言葉をギリシア語で言ったとしている。 Ἑλληνιστὶ πρὸς τοὺς παρόντας ἐκβοήσας, "Ἀνερρίφθω κύβος", διεβίβαζε τὸν στρατόν. (ギリシア語で、その場の人々に「賽は投げられたるべし」と大声で言って、軍を動かした。) 『対比列伝』のカエサル伝でも同じ語を引いて、「人が普通やぶれかぶれになって運を天にまかせるときに言う言葉」としている。 同じ言葉は喜劇作家メナンドロスの劇の断片に見えているが、しかしメナンドロスがこの言葉を創作したわけではなく、広く使われていたことわざだったと考えられる。スエトニウスはこの言葉をラテン語に翻訳したものだが、まだ賽は投げられていない(ルビコン川を渡っていない)のに「投げられた」というのは矛盾しており、本来はギリシア語と同じく命令法で「iacta alea esto」とあったはずだという。
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