ファルカリノールとは? わかりやすく解説

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ファルカリノール

分子式C17H24O
その他の名称ファルカリノール、Falcarinol、(-)-Falcarinol、(-)-ファルカリノール、[R,9Z,(-)]-1,9-Heptadecadiene-4,6-diyne-3-ol、(3R,9Z)-1,9-Heptadecadiene-4,6-diyne-3-ol
体系名:[R,9Z,(-)]-1,9-ヘプタデカジエン-4,6-ジイン-3-オール、(3R,9Z)-1,9-ヘプタデカジエン-4,6-ジイン-3-オール


(+)‐ファルカリノール

分子式C17H24O
その他の名称(+)-Falcarinol、(+)-ファルカリノール、[S,9Z,(+)]-1,9-Heptadecadiene-4,6-diyn-3-ol、[S,9Z,(+)]-1,9-Heptadecadiene-4,6-diyne-3-ol、(3S,9Z)-1,9-Heptadecadiene-4,6-diyne-3-ol、(S)-ファルカリノール、(S)-Falcarinol
体系名:[S,9Z,(+)]-1,9-ヘプタデカジエン-4,6-ジイン-3-オール、(3S,9Z)-1,9-ヘプタデカジエン-4,6-ジイン-3-オール


ファルカリノール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/26 08:23 UTC 版)

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ファルカリノール
識別情報
CAS登録番号 21852-80-2 
PubChem 5469789
ChemSpider 4580244 
KEGG C08450 
特性
化学式 C17H24O
モル質量 244.37 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ファルカリノール(Falcarinol)またはカロタトキシン(Carotatoxin)は、ニンジンオタネニンジンキヅタに含まれる天然の殺虫剤脂肪族アルコールである。ニンジンでは、約2 mg/kgの濃度になる[1][2]。毒として、菌による病気から根を守っている。

化学

ファルカリノールは、2つの炭素-炭素三重結合と2つの二重結合を持つポリインである[3]アレルギー接触皮膚炎の原因となる[4]。構造的には、エナントトキシンシクトキシンと類似している。

生理活性

ファルカリノールは、1型カンナビノイド受容体の逆活性薬として働き、ケラチノサイト中でアナンダミドの効果を阻害してヒトの皮膚にアレルギー誘発作用を示す[5]

動物モデルを用いた予備実験では、ある種の癌に対する保護効果を持つことが示唆された。生のニンジンか単離されたファルカリノールを与えられたラットは、アゾキシメタンによる腫瘍の誘導が3分の1になった[6]

通常のニンジンの摂取では、ヒトに対する毒性はない。しかし、実験室内で動物に多量のファルカリノールを与えると、神経毒となる[7]

関連項目

出典

  1. ^ Crosbya, D. G.; Aharonson, N. (1967). “The Structure of Carotatoxin, a Natural Toxicant From Carrot”. Tetrahedron 23 (1): 465–472. doi:10.1016/S0040-4020(01)83330-5. 
  2. ^ Badui (1988). Diccionario de Tecnología de Alimentos. D. F. Mexico: Alhambra Mexicana. ISBN 968-444-071-5. 
  3. ^ S. G. Yates, R. E. England (1982). “Isolation and analysis of carrot constituents: myristicin, falcarinol, and falcarindiol”. Journal of Agricultural and Food Chemistry 30 (2): 317–320. doi:10.1021/jf00110a025. 
  4. ^ S. Machado, E. Silva, A. Massa (2002). “Occupational allergic contact dermatitis from falcarinol”. Contact Dermatitis 47 (2): 109–125. doi:10.1034/j.1600-0536.2002.470210_5.x. 
  5. ^ M. Leonti, S. Raduner, L. Casu, F. Cottiglia, C. Floris, KH. Altmann, J. Gertsch (2010). “Falcarinol is a covalent cannabinoid CB1 receptor antagonist and induces pro-allergic effects in skin”. Biochemical Pharmacology 79 (12): 1815–1826. doi:10.1016/j.bcp.2010.02.015. PMID 20206138. 
  6. ^ M. Kobæk-Larsen, L. P. Christensen, W. Vach, J. Ritskes-Hoitinga and K. Brandt (2005). “Inhibitory Effects of Feeding with Carrots or (-)-Falcarinol on Development of Azoxymethane-Induced Preneoplastic Lesions in the Rat Colon”. Journal of Acricultural and Food Chemistry 53 (5): 1823–1827. doi:10.1021/jf048519s. PMID 15740080. 
  7. ^ Deshpande (2002). Handbook of Food Toxicology. Hyderabad, India: CRC Press. ISBN 978-0-8247-0760-6. 

外部リンク



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