ヒーンギーラとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ヒーンギーラの意味・解説 

ヒーンギーラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/21 02:55 UTC 版)

ヒーンギーラ
アルハン・フン英語版君主
c. 440年 - 490年の、ヒーンギーラ王のドラクマ銀貨。銘文はバクトリア語

χιγγιλο αλχοννο "Khiggilo Alchono"と書かれ、アルハン・フンのタムガ(印章)である「」が添えられている[1][2]
在位期間
440年 - 490年
次代 メハマ

出生 c. 430年
中央アジア
死亡 c. 490年
テンプレートを表示

ヒーンギーラ[3] (バクトリア語: χιγγιλο Khingilo, ブラーフミー文字: Khi-ṇgi-la, 中古中国語: 金吉剌 Jīnjílà, ペルシア語: شنگل Shengil; 430年ごろ-490年)は、フーナ族英語版アルハン・フン英語版[3]バクトリア語: αλχανο, 中古中国語: 嚈噠)の初代の王エフタルフシュナヴァーズ英語版 (fl. 484年)と同時代の人物である。

概要

烏孫柔然圧力を受けてセミレチエからパミール高原へ移動すると、ヒーンギーラは460年ごろにウアルXionites英語版を統合し、エフタルの王朝を築いた。

ミティリーニの司教で教会史家のザカリアス・スコラスティクス英語版 (c. 465年, ガザ – 536年以降)の記述によれば、烏孫に奪われた耕作地の代わりを求めたヒーンギーラ率いる「ウアルとChionites」が西のサビル族英語版を追い出し、そのサビル族はウゴル系オノグル系のサラグル族に取って代わり、そのサラグル族が東ローマ帝国に同盟と土地を求めてきたのだという。

ヒーンギーラは硬貨の銘としてブラフミー文字で「デーヴァシャヒ ヒーンギーラ」 (, Deva Shahi Khingila、神-王ヒーンギーラの意)と刻ませている[4]

また「ヒーンギーラの印英語版」と呼ばれるバクトリア語の銘文が知られているが、これがヒーンギーラのものか、あるいは同名の別人物のものかは定かでない[5]

硬貨・工芸品

脚注

  1. ^ これらの硬貨コレクションは大英博物館に所蔵されている。同様の貨幣についてはCNG Coinsを参照。
  2. ^ Rezakhani, Khodadad (2017) (英語). ReOrienting the Sasanians: East Iran in Late Antiquity. Edinburgh University Press. pp. 105 - 124. ISBN 9781474400305. https://books.google.com/books?id=bjRWDwAAQBAJ&pg=PA105 
  3. ^ a b 小谷仲男「5 世紀における西北インドのフーナ族」『ヘレニズム〜イスラーム考古学研究』2019年、5頁。 
  4. ^ a b Dhavalikar, M. K. (1971). “A Note on Two Gaṇeśa Statues from Afghanistan”. East and West 21 (3/4): 331 – 336. ISSN 0012-8376. https://www.jstor.org/stable/pdf/29755703.pdf. 
  5. ^ ALRAM, MICHAEL (2003). “Three Hunnic Bullae from Northwest India”. Bulletin of the Asia Institute 17: 180, Figure 11. ISSN 0890-4464. https://www.jstor.org/stable/pdf/24049314.pdf?refreqid=excelsior%3Ac6f3b6190011188d02022fe3e1de5f0b. 
  6. ^ CNG coins
  7. ^ Rezakhani, Khodadad (2017) (英語). ReOrienting the Sasanians: East Iran in Late Antiquity. Edinburgh University Press. p. 199. ISBN 9781474400312. https://books.google.com/books?id=VjVYDwAAQBAJ&pg=PT199 
  8. ^ CNG Coins
  9. ^ CNG Coins
  10. ^ Bakker, Hans T. (英語). The Alkhan: A Hunnic People in South Asia. Barkhuis. pp. 43 - 47. ISBN 978-94-93194-00-7. https://books.google.com/books?id=ZLnVDwAAQBAJ&pg=PA43 

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ヒーンギーラのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヒーンギーラ」の関連用語

ヒーンギーラのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヒーンギーラのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヒーンギーラ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS