バルマー系列と電子の軌道遷移
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/02/10 09:20 UTC 版)
「バルマー系列」の記事における「バルマー系列と電子の軌道遷移」の解説
バルマー系列に属する輝線は、エネルギー準位10.2eVにある電子軌道 (量子数2) にそれよりもエネルギー準位が高い軌道から電子が遷移したことにより放出された光子に由来する。量子数3の電子軌道から遷移した電子は最もエネルギーが小さく(波長が長く)、Hα線に属し、量子数4からの電子はHβ線、量子数5からの電子はHγ線に相当する光子を放出する。 なお、量子数1への遷移、つまり基底状態への遷移によって放出される光子は、バルマー系列による光子よりも高いエネルギーをもつ。従って可視光よりも輝線の波長が短い。この遷移による輝線をライマン系列と呼ぶ。量子数3への遷移によって放出された光子はバルマー系列よりも低いエネルギーしか持っていない。したがって、可視光よりも波長が長くなる。この系列をパッシェン系列と呼ぶ。以下、量子数4への遷移によるものをブラケット系列、量子数5への系列をプント系列と呼ぶ。
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