ノーフォーク伯爵とは? わかりやすく解説

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ノーフォーク伯爵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/20 09:22 UTC 版)

ノーフォーク伯爵英語: Earl of Norfolk)は、イングランド貴族伯爵位。

過去に4回創設されており、現在の第4期のノーフォーク伯爵位はノーフォーク公爵ハワード家によってノーフォーク公爵位の従属爵位として世襲されている。2014年現在のノーフォーク伯爵エドワード・フィッツアラン=ハワード(第18代ノーフォーク公爵・第16代ノーフォーク伯爵)である。

歴史

第1期のノーフォーク伯爵はラルフ・ド・ガーダー英語版(1040頃–1096頃)が保有したが、反逆によって剥奪されたと見られる[1]。第2期のノーフォーク伯爵は1141年ヒュー・ビゴッド英語版(1095–1177)が叙されたのにはじまり、1306年に5代伯爵ロジャー英語版(-1306)が子供無く死去するまで続いた[2][3][4]

第3期のノーフォーク伯爵はエドワード1世の息子トマス・オブ・ブラザートン(-1338)1312年に叙されたのにはじまる[2][5]。この爵位はトマスの娘マーガレット(-1399)に継承され(彼女は後にノーフォーク女公爵にも叙される)、その後彼女の娘エリザベスの子トマス・ド・モウブレー(1365–1399)(後に初代ノーフォーク公爵に叙される)に継承された[2]。彼はヘレフォード公ヘンリー(ヘンリー4世)との決闘騒ぎを起こして1399年にノーフォーク公爵位を剥奪されたが、第4代ノーフォーク伯爵はその息子トマス(1385–1405)が継承した。

トマスもヘンリー4世に反抗して処刑されたが、弟の第5代ノーフォーク伯爵ジョン(1392–1432)が1424年にノーフォーク公爵位復権が認められたことで、以降モウブレー家がノーフォーク公爵位の従属爵位として継承した[6]。第4代ノーフォーク公爵・第7代ノーフォーク伯爵ジョン(1444-1476)の死でノーフォーク公爵位は絶えたが、ノーフォーク伯爵位はジョンの娘でエドワード4世の庶子ヨーク公リチャードと結婚したアン・ド・モウブレー(1472–1481)まで継承されたと見られる[7]

第4期は第21代アランデル伯爵トマス・ハワード(1585–1646)1644年に叙されたのに始まる[8]。その孫である第23代アランデル伯爵・第3代ノーフォーク伯爵トマス(1627-1677)が第5代ノーフォーク公爵位に復権したため、以降ノーフォーク伯爵位はノーフォーク公爵位の従属爵位の一つとしてハワード家に世襲される。2014年現在のノーフォーク伯爵はエドワード・フィッツアラン=ハワード(1956-)(第18代ノーフォーク公爵・第16代ノーフォーク伯爵)である。

歴代ノーフォーク伯爵

ノーフォーク伯爵(及びサフォーク伯爵)第1期

  • ラルフ・ド・ガーダー英語版(1040年頃 - 1096年頃)(1074年剥奪)

ノーフォーク伯爵 第2期(1141年)

  • ヒュー・ビゴッド (初代ノーフォーク伯爵)英語版(1095年 - 1177年)
  • ロジャー・ビゴッド (第2代ノーフォーク伯爵)英語版(- 1221年)
  • ヒュー・ビゴッド (第3代ノーフォーク伯爵)英語版(- 1225年)
  • ロジャー・ビゴッド (第4代ノーフォーク伯爵)英語版(- 1270年)
  • ロジャー・ビゴッド (第5代ノーフォーク伯爵)英語版(- 1306年)

ノーフォーク伯爵 第3期(1312年)

ノーフォーク伯爵 第4期(1644年)

以降ノーフォーク公爵位の従属爵位として現在まで続く。2014年現在のノーフォーク伯爵は第18代ノーフォーク公爵エドワード・フィッツアラン=ハワード(1956年 - )(ノーフォーク伯爵としては16代)である。

脚注

注釈

出典

  1. ^ Stephen, Leslie; Lee, Sidney, eds. (1890). "Guader, Ralph" . Dictionary of National Biography (英語). Vol. 23. London: Smith, Elder & Co. pp. 314–315.
  2. ^ a b c 森(1987) p.22
  3. ^ Lundy, Darryl. “Hugh Bigod, 1st Earl of Norfolk” (英語). thepeerage.com. 2014年11月26日閲覧。
  4. ^ Lundy, Darryl. “Roger le Bigod, 5th Earl of Norfolk” (英語). thepeerage.com. 2014年11月26日閲覧。
  5. ^ Lundy, Darryl. “Thomas of Brotherton, Earl of Norfolk” (英語). thepeerage.com. 2014年11月26日閲覧。
  6. ^ 森(1987) p.22-24
  7. ^ Tait, James (1894). "Mowbray, John (1415-1461)" . In Lee, Sidney (ed.). Dictionary of National Biography (英語). Vol. 39. London: Smith, Elder & Co. pp. 222–226.
  8. ^ Lundy, Darryl. “Thomas Howard, 21st Earl of Arundel” (英語). thepeerage.com. 2014年11月26日閲覧。

参考文献


ノーフォーク伯爵(前身)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 15:06 UTC 版)

ノーフォーク公」の記事における「ノーフォーク伯爵(前身)」の解説

ノーフォーク公爵前身爵位はノーフォーク伯爵である。 ノーフォーク伯爵はノルマン・コンクエストイングランドに来たノルマン人のロジャー・ビゴッド(英語版)(生年不詳-1107)を祖とするビゴッド家(英語版)が代々世襲していたが、1306年に第5代ノーフォーク伯爵ロジャー・ビゴッド(英語版)(1245頃-1306)が跡継ぎなく死去すると、ノーフォーク伯爵位は王室返却された。 1312年にはエドワード2世(1284-1327)が異母弟トマス・オブ・ブラザートン(1300-1338)をノーフォーク伯爵に叙した爵位その後トマスの娘マーガレット英語版)(1320頃-1399)に継承された。

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