ニーコクレオーンの娘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 12:41 UTC 版)
「アルシノエー」の記事における「ニーコクレオーンの娘」の解説
このアルシノエーは、キュプロス島の都市サラミースの王ニーコクレオーンの娘である。トロイア戦争のギリシア側の英雄テウクロスの子孫とされる。アルシノエーは大変な美人であったが傲慢な心の持ち主だった。フェニキア人のアルケオポーンから熱烈に求婚されたが、彼女の父は身分違いであるとして結婚を許さなかった。しかしアルケオポーンがあまりに熱心であるため、アルシノエーの乳母が2人の仲を取り持とうとすると、アルシノエーはそのことを父に告げた。するとニーコクレオーンは乳母に残虐な仕打ちをして追い出した。やがてアルケオポーンは恋の強い情熱ゆえに深い不安に陥り、食べ物を断って餓死した。人々がアルケオポーンを火葬すると、アルシノエーはその光景を見たいという欲望を抑えられず、館の中から火葬の様子を眺めたが、アプロディーテーはそれを嫌悪して彼女を石に変えた。なお、この物語はヘルメーシアナクスの現存しない作品『レオンティオン』で語られていたという。
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