デレク・グレゴリーとは? わかりやすく解説

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デレク・グレゴリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 16:26 UTC 版)

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デレク・グレゴリー(Derek Gregory, Ph.D. (Cantab), FBA, FRSC1951年 - )は、イギリスの学者、地理学者で、カナダバンクーバーブリティッシュコロンビア大学におけるピーター・ウォール特別教授(ディスティングイッシュトプロフェッサー)、地理学教授。以前は、ケンブリッジ大学の教員であった[1]

業績

グレゴリーは、2004年に刊行した著書『The Colonial Present: Afghanistan, Palestine and Iraq』で最もよく知られている。この本は、アメリカ同時多発テロ事件以降の中東における、イスラエルアメリカ合衆国イギリスの行動について論じたものである。そこでは、マスメディアや政界で取り上げられる通俗的な言説が、今もってオリエンタリズム植民地主義によっていることが、示されている。

それ以前のグレゴリーの著作は、もっぱら政治地理学文化地理学歴史地理学の領域に集中していた。グレゴリーは想像の地理学 (Imagined geographies) やデヴィッド・ハーヴェイの議論についての理論的著述も行なっている。1994年に刊行された『Geographical Imaginations』は、理論と場所、空間景観の諸関係について考察したものであった。

グレゴリーは、ケンブリッジ大学M.A. を修め、1981年Ph.D.を取得している。また、ハイデルベルク大学とロスキルデ大学 (Roskilde University) から、名誉博士号を贈られており、2006年には王立地理学会から金メダル(創立者メダル)を授与された[2]。最近では、近年の戦争についての研究や、空襲についての文化・政治史や地理学からの研究に取り組んでいる。

おもな著書

  • The Colonial Present: Afghanistan, Palestine, Iraq. Wiley-Blackwell (4 Jun 2004) ISBN 1577180909
  • Geographical Imaginations. Blackwell (1994) ISBN 0631183310

日本語では、大城直樹らにより、一部の論文が翻訳紹介されている[3]

脚注

  1. ^ Derek Gregory - Peter Wall Institute for Advanced Studies”. pwias.ubc.ca (2013年). 2013年3月20日閲覧。
  2. ^ Medals and Awards, Gold Medal Recipients (PDF)”. Royal Geographical Society. 2014年7月4日閲覧。
  3. ^ (潟山健一、大城直樹 訳)心象地理、空間・社会・地理思想、3、pp.170-208、1998年:(大城直樹、遠城明雄 訳)権力・知・地理学 - ヘットナー記念人文地理学講義、現代思想、27(13)、pp.257-271、1999年:(大城直樹 訳)ラカンと地理学 : 空間の生産再考、空間・社会・地理思想、14、pp.103-123、2011年

外部リンク




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