デトキシゲンとは? わかりやすく解説

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デトキシゲン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/05 00:44 UTC 版)

概要

デトキシゲンは、体内の抗酸化酵素、特にグルタチオンペルオキシダーゼの働きを高めることを目的とした、アミノ酸とビタミン類の特定の配合である。

この配合には、システイン誘導体(シスチンシステインなど)、グルタミン酸誘導体(テアニングルタミン酸など)、およびNAD+合成促進成分[1]ナイアシンアミドNMN、ニコチンアミドリポシドなど)が含まれている。これらの成分は、細胞の抗酸化能力を高め、神経伝達物質としての機能やエネルギー代謝に寄与し、細胞のエネルギー生産と修復プロセスをサポートする。

酸化ストレスへの防御機構

酸化ストレスへの防御には、内因性の抗酸化酵素(スーパーオキシドディズムターゼカタラーゼグルタチオンペルオキシダーゼなど)と外因性の抗酸化物質(ビタミンCビタミンEカロテノイド類カテキン類など)が関与している。デトキシゲンは、特に内因性の抗酸化酵素の働きをサポートすることに特化している。

グルタチオンペルオキシダーゼの活性化

デトキシゲンは、グルタチオンペルオキシダーゼの活性を高めることに着目した配合である。この酵素は、グルタチオンを利用して過酸化水素脂質過酸化物を還元し、細胞の酸化ダメージを軽減する。

グルタチオンとその前駆体

グルタチオングルタミン酸システイングリシンから構成されるトリペプチドで、生体内の強力な抗酸化物質である。細胞内で高濃度に存在し、薬物や異物の解毒や過酸化水素や脂質過酸化物の還元・無毒化に関わる重要な役割を担っている。また、ビタミンCビタミンEの酸化を還元し、これらの抗酸化力をリサイクルする働きもある。

細胞内のグルタチオン濃度は、激しい運動や手術などの侵襲後に減少することが知られている。細胞内レベルを上昇させるには、グルタチオンを直接、経口摂取しても吸収されないことが知られており[2]、体内でのグルタチオン合成を促進する必要がある。

シスチンテアニンは、それぞれシステイングルタミン酸へと代謝され、グルタチオンの材料として利用される[3]。また、マクロファージの研究で、シスチンとグルタミン酸を同時に追加すると、マクロファージ内のグルタチオンレベルが増加することが示されている[4]。これにより、細胞内のグルタチオンレベルを適切に維持することが可能になる。

NAD+の増加

抗酸化酵素の活性には、NAD+補酵素として重要である。デトキシゲンは、ナイアシンアミドNMNの形でNAD+の量を増加させる成分も含んでいる。

出典

  1. ^ Podyacheva, Ekaterina; Toropova, Yana (2023-04-27). “The Role of NAD+, SIRTs Interactions in Stimulating and Counteracting Carcinogenesis” (英語). International Journal of Molecular Sciences 24 (9): 7925. doi:10.3390/ijms24097925. ISSN 1422-0067. PMC PMC10178434. PMID 37175631. https://www.mdpi.com/1422-0067/24/9/7925. 
  2. ^ Witschi, A.; Reddy, S.; Stofer, B.; Lauterburg, B. H. (1992-12). “The systemic availability of oral glutathione” (英語). European Journal of Clinical Pharmacology 43 (6): 667–669. doi:10.1007/BF02284971. ISSN 0031-6970. http://link.springer.com/10.1007/BF02284971. 
  3. ^ 泰己, 宮国; 和彦, 深柄 (2013). “シスチン・テアニン”. 外科と代謝・栄養 47 (6): 197–198. doi:10.11638/jssmn.47.6_197. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/47/6/47_197/_article/-char/ja/. 
  4. ^ Rimaniol, Anne-Cécile; Mialocq, Patricia; Clayette, Pascal; Dormont, Dominique; Gras, Gabriel (2001-12-01). “Role of glutamate transporters in the regulation of glutathione levels in human macrophages” (英語). American Journal of Physiology-Cell Physiology 281 (6): C1964–C1970. doi:10.1152/ajpcell.2001.281.6.C1964. ISSN 0363-6143. https://www.physiology.org/doi/10.1152/ajpcell.2001.281.6.C1964. 



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