スラム街でのこと
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/22 21:24 UTC 版)
良信がまだ「二百軒長屋」に住み、「マハナヤ学園」創設に向けて準備中のこと。ある夜遅く、寒風吹きすさぶなか家路を急ぐ良信に、1人の男が「近くに宿屋はないか」と尋ねてきた。近くに宿屋はなく、電車もなくなっている時間なので、良信は自宅に来て泊まるようにと言った。男は感謝して泊めてもらうことにしたのだが、着いてみて驚いた。何しろ、場所は悪名高き「二百軒長屋」。しかも、四畳半一間の部屋で、1つの布団に背中合わせで寝るありさま。それでもなんとか眠り、翌朝早く出発したのだが、その時にお礼として50銭を置いていこうとした。だが、良信は男を呼び止め、お金を無理やり返し、別れを告げたという。 男にしてみれば、貧困窟にはそぐわない人物、あの人は何者だろうかと気になって仕方がない。そして、半年後、男は再び良信の住居を訪れた。その時、良信は「マハナヤ学園」が建設され移った後だったが、隣の老婆に良信のことを知らされ愕然とした様子だったという。“この世にそんな立派な人がいるのか”と、まるで「マハナヤ学園」を聖殿のように、涙を流しながら拝み続けたそうである。その後この人は、学園の維持費にとかなりの金額を寄付している。
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