ジ・オーシャンレースとは? わかりやすく解説

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ジ・オーシャンレース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/05 07:27 UTC 版)

米国ボルチモアのインナーハーバーに参加したヨット(2006年)
歴史
設立: 1973年
本部: スペインアリカンテ
主催: アトランティック・オーシャン・レーシング・スペイン (2021年 - )
タイトルスポンサー: ウィットブレッド (1973年 – 2001年)
ボルボ・グループボルボ・カーズ (2001年 - 2018年)
レースパートナー: インマルサット
レーススポンサー: HCLテクノロジーズ、ムスト(MUSTO)、GAC Pindar、コバム(Cobham plc)、インマルサット
最新の勝者: 東風レースチーム(2017-18)
ウェブサイト: www.theoceanrace.com/en/home.html

ジ・オーシャンレースThe Ocean Race)は、スペインアリカンテをスタート地とし、寄港地に寄りながら地球を一周するヨットレース。旧名はボルボ・オーシャンレース。単独無寄港のヴァンデ・グローブと違い、乗員は一人ではなくフルクルー[注 1]

歴史

ボルボ・オーシャン・レース旗
米国ボルチモアのインナーハーバー

1973年にアメリカスカップに対抗し、長期の世界一周のヨットレースを行おうと、イギリスのビール会社(当時)・ウィットブレッドがスポンサーでBritish Royal Naval Sailing Associationの企画で「ウィットブレッド世界一周ヨットレース」としてスタートした。アメリカズカップが「海のF1」と称されるのに対して、こちらは「海のダカール・ラリー」と称される。

1993-1994年の大会には、小松一憲(ヤマハ)、原健(Tokio)、松永香(ハイネケン)の3名の日本人セーラーが、各々の所属する艇のクルーとして参加した。

2001-2002シーズンから冠スポンサーがボルボグループとボルボ・カーズに変更となり、名称が「ボルボ・オーシャンヨットレース」となった。なお、2011年秋から2012年夏にかけてのレースはNHK BS1[2]GAORA[3]で放送している。

優勝しても賞金は無くトロフィーだけが贈られる。副賞として公式計時オメガシーマスターが贈られる。2005-2006大会までは4年に1度開催されていたが、その後は3年に1度の開催となっている。

2017-2018年の大会では、ピーター・バーリング(NZL)やブレア・チューク(NZL)、マルティーヌ・グラエル(BRA)といったリオ五輪金メダリストが乗り込んだことでも話題となった。

2018年5月31日、ボルボグループとボルボ・カーズは、「ボルボ・オーシャン・レース」から撤退すると発表した。それに伴い、名称が「ジ・オーシャンレース」に変更された。2021年から、アトランティック・オーシャン・レーシング・スペインが主催する[4]

2023年大会から艇の種類によって2クラスに分けてレースが行われる。2014-2015年大会から使用されてきたボルボオーシャン65(VO65)に加えてヴァンデ・グローブでも使用されているフォイル艇、IMOCA60が採用されることが決定している[5]

歴代の結果

ボルボ・オーシャンレースのルート
(2014-2015)
年度 レグ数 スターター 出発点 到着点 優勝艇 優勝船長
1973-74 4 17 ポーツマス ポーツマス Sayula II ラモン・カーリン
1977-78 4 15 サザンプトン サザンプトン Flyer Conny van Rietschoten
1981-82 4 29 サザンプトン ポーツマス Flyer Conny van Rietschoten
1985-86 4 15 サザンプトン ポーツマス L'Esprit d'Equipe リオネル・ペアン
1989-90 6 23 サザンプトン サザンプトン Steinlager 2 ピーター・ブレイク
1993-94 6 14 サザンプトン サザンプトン NZ Endeavour グラント・ダルトン
1997-98 9 10 サザンプトン サザンプトン EF Language Paul Cayard
2001-02 10 8 サザンプトン キール Illbruck Challenge John Kostecki
2005-06 9 7 ビーゴ ヨーテボリ ABN Amro I マイク・サンダーソン
2008-09 10 8 アリカンテ サンクトペテルブルク Ericsson 4 トルベン・グラエル
2011-12 9 6 アリカンテ ゴールウェー Groupama 4 フランク・カマ
2014–15 9 7 アリカンテ ヨーテボリ Azzam イアン・ウォーカー
2017–18 10 7 アリカンテ デン・ハーグ Dongfeng Race Team Charles Caudrelier
2023 7 アリカンテ ジェノア

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 男性7名、男性7名+女性1or2名、女性7名+男性1or2名、女性5名+男性5名、女性11名のパターンがある[1]

出典

  1. ^ BHM編集部 (2017年4月11日). “改革が迫られる世界一周ボルボ・オーシャンレース、今秋スタート”. バルクヘッドマガジン. 2021年2月23日閲覧。
  2. ^ 日本語吹き替えと、セーリングジャーナリストの豊崎謙の解説を加え「世界一周ヨットレース」として放送
  3. ^ 日本語の字幕付きで、「ボルボ・オーシャンヨットレース 2011-2012」として放送
  4. ^ ボルボ、「オーシャン・レース」から撤退へ…20年の歴史に幕”. レスポンス (2018年6月1日). 2018年10月6日閲覧。
  5. ^ BHM編集部 (2021年2月20日). “今春、欧州大会開催。ヴァンデと同種目で競うオーシャンレース”. バルクヘッドマガジン. 2021年2月21日閲覧。

関連項目

外部リンク




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