ジョージ=グラショウ模型とは? わかりやすく解説

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ジョージ=グラショウ模型

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/05 22:19 UTC 版)

ジョージ=グラショウ模型(ジョージグラショウもけい、: Georgi–Glashow model)とは、素粒子物理学において,SU(5) をゲージ群とする大統一模型である。このモデルは1974年にハワード・ジョージシェルドン・グラショウにより提案された。

概要

標準模型で3つに分かれているゲージ群 SU(3)×SU(2)×U(1) が、この模型では標準模型のゲージ群を部分群にもつより大きな一つのゲージ群 SU(5) へと埋め込まれる。 この模型のシナリオは、高いエネルギー・スケールにおいてSU(5) が標準模型のゲージ群へと自発的に破れると考える。 SU(5) が破れるこのエネルギー・スケールは GUT スケールと呼ばれる。

ゲージ群がより大きなものへと統合されるのに併せて、それに対応したゲージ粒子が導入される。 新たに導入されるゲージ粒子はXボソンとYボソンと呼ばれ、これらが関わる相互作用により陽子崩壊が予言される。 陽子崩壊の観測による陽子の寿命は、この模型が予言する寿命よりも長いため、この模型がそのままでは正しくないことが示されている。 しかし、この模型を指針として、より大きなゲージ群 SO(10) や超対称性を導入するなど、陽子の寿命がより長い模型が提案されている。

標準模型の埋め込み

SU(5) を複素ベクトル空間 C5 上に作用する線形変換と考える。 作用する空間を C3C2 へと直和分解したとき、各々の部分空間への作用をカラー SU(3)cアイソスピン SU(2)L に同一視する。 残るハイパーチャージ U(1)Y は部分空間 C3C2 とを逆向きに回す U(1) 変換と対応付けられる。 このようにしてゲージ群 SU(5) に標準模型のゲージ群 SU(3)c × SU(2)L × U(1)Y が埋め込まれる。

ゲージ場 SU(5) の次元は24なので、24個の生成子が存在し、ジョージ-グラショウ模型では、24個のゲージ場をもつ。 直和分解 C3C2 に対応して、3×3 の部分に対応するゲージ場が SU(3)c に対応するグルーオンに、2×2 の部分に対応するゲージ場が SU(2)L に対応するウィークボソンに同一視される。

この節の加筆が望まれています。 2025年10月

脚注

注釈

出典

参考文献

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