ジエン錯体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/21 01:30 UTC 版)
ジエンは Fe(CO)5 と反応して Fe(CO)3(diene) を与える。Fe(CO)5 中の2つの CO 配位子は2つのオレフィンによって置換される。多くのジエンがこの反応を受け、とりわけノルボルナジエンや1,3-ブタジエンで顕著である。特に歴史的に重要な誘導体の1つがトリカルボニルシクロブタジエン鉄 Fe(CO)3(C4H4) で、遊離のシクロブタジエン C4H4 は不安定である。最も注目されているのはシクロヘキサジエンの錯体で、その親有機体1,4-ジエンはバーチ還元によって合成可能である。1,4-ジエンは錯形成により1,3-ジエンに異性化する。 Fe(CO)5 はジシクロペンタジエンと反応して Fe(C5H5)2(CO)4 となる。“Fp ダイマー”と呼ばれるこの化合物は、反応性はいずれにも似ていないが、フェロセンと Fe(CO)5 のハイブリッドであるとみなすことができる。
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