シンプレクティック形式による定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/06 15:26 UTC 版)
「ポアソン括弧」の記事における「シンプレクティック形式による定義」の解説
ポアソン括弧の前述した定義は正準座標 (q,p) に依存しているが、シンプレクティック形式 ω を使えば座標に依存しない定義を以下のようにして得られる。(よって特に、ポアソン括弧をシンプレクティック多様体上で定義できる。) 関数 f に対し、 X f {\displaystyle X_{f}} を d f ( ⋅ ) = ω ( X f , ⋅ ) {\displaystyle \mathrm {d} f(\cdot )=\omega (X_{f},\cdot )} ...(4) を満たす接ベクトルとするとき、ポアソン括弧 {f,g} は { f , g } = ω ( X f , X g ) {\displaystyle \{f,g\}=\omega (X_{f},X_{g})} により定義される。ここで d は外微分である。なお(4)を満たす X f {\displaystyle X_{f}} の存在は、シンプレクティック形式が非退化である事と外積代数の一般論から従う。この定義によるポアソン括弧が前述の定義によるそれと一致する事は、シンプレクティック形式をダルブー座標で直接書き表して見る事で簡単に証明できる。 また外積代数の一般論から、ポアソン括弧は以下のようにも書き表す事ができる事が示せる: { f , g } = d f ( X g ) = − d g ( X f ) = X g ( f ) = − X f ( g ) {\displaystyle \{f,g\}=\mathrm {d} f(X_{g})=-\mathrm {d} g(X_{f})=X_{g}(f)=-X_{f}(g)} ...(5)
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