シュタイナー点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/01 05:47 UTC 版)
ユークリッド幾何学において、シュタイナー点(シュタイナーてん、英: Steiner point)は三角形の中心の一つである[1]。クラーク・キンバーリングの「Encyclopedia of Triangle Centers」ではX(99)として登録されている[2]。1826年、スイスの数学者ヤコブ・シュタイナーによって言及され、1886年、ヨーゼフ・ノイベルグによって名付けられた[2][3]。なお、頂点との距離の和を最小にする点をシュタイナー点と言う場合もある(シュタイナー点 (計算幾何学)を参照)[4]。
定義

シュタイナー点で交わる線:
シュタイナー点の定義は以下のとおりである(これはシュタイナー自身が採用した定義ではない[2])。
- 三角形ABC の外心をO、類似重心をK とする。OK を直径とする円(ブロカール円)とBCの垂直二等分線のOでない方の交点をA'とする。B',C'についても同様に定める(この三角形A'B'C'はブロカール三角形と呼ばれる)。LAをAを通りB'C' に平行な直線とする。LB,LCも同様に定義する。このときLA,LB,LCは共点で、その点を三角形ABCのシュタイナー点と言う。

「Encyclopedia of Triangle Centers」で採用された定義は以下の通りである。
- 三角形 ABC についてO,Kを上記のように定める。lAを、OK をBCで鏡映した点とする。lB,lCも同様に定義する。lBとlCの交点をA″ 、lCとlA の交点をB″、lAとlBの交点をC″とすると、直線 AA″, BB″ , CC″ は共点であり、その点をシュタイナー点という。
三線座標
シュタイナー点の三線座標は以下の様に与えられる。
シュタイナー点と似た性質を持つ点がタリ―点である。三角形ABCの外接円の、シュタイナー点の対蹠点をタリ―点と言う。「Encyclopedia of Triangle Centers」ではX(98)として登録されている。タリ―点の三線座標は以下の式で与えられる。
- シュタイナー点のページへのリンク