コルマク・コン・ロンガスとは? わかりやすく解説

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コルマク・コン・ロンガス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 13:54 UTC 版)

コルマク・コン・ロンガス[1]Cormac Cond Longasコーマック・コンリンギス[2]とも)は、アルスター物語群の戦士で、コンホヴァル・マク・ネサ王の長子[3]。女王メイヴと王アリルが統治する敵国コノートに亡命した一派で、「コン・ロンガス(追放された者のリーダー)」の綽名がつく[1][注釈 1][注釈 2][6]




注釈

  1. ^ 《追放された者(longas)の頭(conn)》を意味する[4]
  2. ^ 長い(ロンガス)追放の頭(コン)を意味する[5]
  3. ^ 身柄保証人がこの三人なのは『ウシュナハ/ウシュリウの息子達の流浪』en:Longas mac nUislennと題する古稿である。近代の稿本『〜子らの最期』(Aided Chloine Uisnig)だと、武器名等が登場するかわりに、保証人がフェルグス、コナル、クーフリーリンに置換わる。
  4. ^ 正確には「これはお前の馬具だよ」
  5. ^ 異本Bでは別人のネス(Nes "daughter of Feradhach Redweapon)とし、近親相姦だという事実を回避している。しかし「しかもネスに生ませた子が..」が揶揄であるなら、そのネスがフェルグスと関係していた女性でないと、理にかなわない。コンホヴァルの母親のネスは一年間のあいだフェルグスの妻になっている。
  6. ^ 妻セーン (Scanb) とコルマクが密会していたアスローンの北東6マイルにダ・ホカの館の場所はある(参考文献:Kelly)
  7. ^ この展開はオカリー講義集に書かれており、竪琴師の楽器の名が「頭眠らせのケシュ琴」(前注)の意味と合致するが、Stokes の編した物語の展開とは異なる。

出典

  1. ^ a b マイヤー『ケルト事典』 「コルマク・コン・ロンガス」(106頁)。英訳 Maier, Dict. Celt. Rel. and Cult. p.81 (参考文献)]
  2. ^ グレゴリー夫人版「デアドラ物語」邦訳133-4頁. 原書 pp.141-2
  3. ^ Stokes 編訳 Hostel of Da Choca
  4. ^ マイヤー (2001) [要ページ番号]
  5. ^ コットレル(1999), pp. 242-243.
  6. ^ Mackillop, Dict. of Celtic Mytholgy, "Connloinges"
  7. ^ クアルンゲの牛捕り』第2稿本(《レンスターの書》) Táin Bó Cúalnge from the Book of Leinster "Fergus grasped the Caladbolg in both hands and swung it back behind him .. Cormac Cond Longas, the son of Conchobor, saw him and he rushed towards Fergus and clasped his two arms about him." (Cecile O'Rahilly 英訳)
  8. ^ 転写はマイヤー『ケルト事典』の平島の訳
  9. ^ Stokes 編訳 The Hostel of Da Choca, RC 21 (1900年)
  10. ^ 『ダ・デルガの館の崩壊』のコナレ・モール上王やクーフーリンの死。
  11. ^ アイルランド語文 ceis cenntuill の、Stokes 英訳は"hole-headed lute"で、これの和訳。
  12. ^ O'Curry (Manners 3, p.254)が、"a head-sleeping, or a debilitating Ceis”と読みかえていることを辺見が指摘。
  13. ^ アイルランド語 ケシュ céis2 は "part of a harp. Also explained as (small) harp (DIL 辞典)"と定義されるが、12世紀の赤牛の書(略称LU)の所収詩「コルム・キルの賛辞」にある語釈でこの語は5,6通りの説明がされていて正確な意味の理解が失われている。ここではそのうち LU 616行 ".i. céis ainm do chruith bic bís i comaitecht chruite "-O'Curry (参考文献) p.253 "name of a small harp which accompanied a large harp in co-playing"を採択する。
  14. ^ 『ダ・ホカの館』 Stokes 編 §39 および巻末注
  15. ^ 「アイルランドの諸侯の死について」Stokes 編"On the deaths of some Irish heroes" (参考文献参照)。詩の第5詩節は、コルマクの墓がダ・ホカの館にあると説くが、Egerton 異本には次なる注釈文(gloss)が付く"the gloss in Egerton is translated 'i.e., Condloinges i.e. incest of exile, i.e. Conchobar through drunkenness begat him on his (Conchobar's) mother, i.e. on Ness, whence is said col loingis 'incest of exile'." p.332
  16. ^ マイヤー辞典。(発音:kloθru)
  17. ^ 『ボイン川の戦い』O'Neill 編訳(参考文献参照)"Clothra, daughter of Eochaid Feidleach, mother of Cormac Conloingeas, Conchobar's son (or Nessa daughter of Eochaid Sulbaide was the mother of Cormac Conloingeas)"</quot>), p.177
  18. ^ Scéla Conchobair maic Nessa, Whitley Stokes 編訳;O'Curry, Manners 2, 332-3; Kinsella, The Táin, p.5
  19. ^ Mountain, The Celtic Ency. 2, p.485 "sword (Croda)"
  20. ^ 三宅・森定共訳 133-4頁。Lady Gregory, Cuchulain of Muirthmne (1902), pp.142-3 (参考文献参照)
  21. ^ "The Harping of Cravetheen" (荒俣訳「クレヴィンの竪琴」松村訳「琴」)


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