クリケット_(ダーツ)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > クリケット_(ダーツ)の意味・解説 

クリケット (ダーツ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/18 04:56 UTC 版)

クリケットのスコアカード

クリケット: Cricket)は、ダーツゲームのひとつである。チェイス: Chase)、ミッキーマウス: Mickey Mouse)という別名があるほか、The Gameと呼ばれることもある。

概要

クリケットとは2人以上で行う陣取りゲームである。

ダーツにおけるクリケットゲームは、公式競技として行われる01ゲームとともに、頻繁にプレイされるゲームのひとつである。

ソフト・ティップ・ダーツでの状況

ソフト・ティップ・ダーツでは、01ゲームとともに公式競技になっており、ほとんどの試合で01ゲームとクリケットの両方を組み込んでいる。 クリケットのみで試合を行うトーナメントもある。

スティール・ティップ・ダーツでの状況

スティール・ティップ・ダーツでも、特にアメリカ合衆国では盛んである。 合衆国のダーツ団体であるアメリカン・ダーツ・オーガニゼイション (ADO) が開催するイベントでは、1試合で01とクリケットを両方行うと言う形ではなく、01形式とクリケット形式それぞれに分けてトーナメントが行われている場合が多い。 参加人数については、クリケット形式が、01形式をしばしば上回っている[1]

一方、イギリスの団体であるプロフェッショナル・ダーツ・コーポレイション (PDC) やブリティッシュ・ダーツ・オーガナイゼイション (BDO) が開催するトーナメントは、両形式を行うという習慣はないが、PDCが、合衆国で開催していたイヴェントであるラスベガス・デザート・クラシックでは、クリケット形式のトーナメントも開催された年もある[2]。 また、2010年、PDCは、合衆国でワールド・クリケット・チャンピオンシップを開始した[3]

ルール

ダーツのクリケットゲームは様々なバリエーションが存在する。このセクションで記す最も一般的なクリケットゲームでは、得点に関係するターゲットナンバーは15から20の数字とブルだけである。それ以外のナンバーは得点に関係しない。

各プレイヤーは1ラウンドにつき3本ずつダーツを投げる。プレイヤーがターゲットナンバーのエリアに3本のダーツ(トリプルは3本、ダブルは2本に換算される)を入れた時点でそのナンバーを自身の陣地として確保することができる(オープン)。オープンしたプレイヤーは、自分の陣地となったナンバーに更にダーツを入れる(プッシュ)ことで、各ナンバーの数字分の得点を得ることができる(例えば「20」をオープンした場合、以後「20」に1本入れるごとに20点が加算される)。ただし、オープンされたナンバーのエリアに相手プレイヤーも3本分のダーツを入れるとそのナンバーは無効となり(クローズ)、以後はそのナンバーにダーツを入れても得点を得ることはできない。先にオープンしたプレイヤーだけがそのナンバーから得点を得られるので、基本的に後攻は先攻よりも得点の低いナンバーからしか得点できない展開となることが多く、先攻が有利となる。

最も高い得点を保持して全てのナンバーを確保したプレイヤーの勝利となる。また、ラウンド制限(通常15または20ラウンド)が存在する場合は、最終ラウンドが終わった時点で最も得点の高いプレイヤーの勝利となる。なお、ルールによっては、ゲーム途中に200点以上の点差がついた場合、リードした側はそれ以上得点できなくなる(これをオーバー・キルと言う)。

スコアカードの記入方法は、1本目を入れた時に「/」と記入し、2本目を入れた時には「\」を書き加えて「×」とし、3本目を入れた時には重ねて「○」を書き加える。

バリエーション

カット・スロート

カット・スロート(: Cut Throat)は、3人以上でプレイするために得点計算を変更したバリエーションである。ルールは一般的なクリケットと同一である。

一般的なクリケットでは、得点計算はプッシュした時に自身に加算されるが、カット・スロート・ゲームにおいてはプッシュしたエリアをクローズしていない他のプレーヤー全員に加算し、得点が最も低いプレーヤーが勝利するルールとなっている。他複数人のプレーヤーによる得点加算が行われ、全員が確保しない限りエリアは無効にならないため、戦略がより複雑となる。

ヒドゥン・クリケット

ヒドゥン・クリケット(: Hidden Cricket)は、一般的なクリケットとルールや勝利条件は全く同一であるが、ターゲットがランダム、かつ、誰かが1本でも入れない限り開示されないというバリエーションである。狙うべきターゲットがわからず運が絡む上、他のプレーヤーがあるエリアをクローズした場合に安易に他のエリアを取りにいけなくなるなど、戦略性が変化する。なお、オープン・ボーナス(: OPEN BONUS)として、未開示のターゲットに最初の一本を入れて発見したプレーヤーには得点が加算される特別ルールも導入されることがある。

ランダム・クリケット

ランダム・クリケット(: Random Cricket)は、一般的なクリケットとルールや勝利条件は全く同一であるが、どのナンバーがターゲットであるのかが変化するバリエーションである。ヒドゥン・クリケットとは違い、どのナンバーがターゲットであるのかは明示されているが、1マークされるまでラウンドごとに変化し続ける。この為、低い数字の時に偶然入ってしまうことがあるなど、戦略性が変化する。なお、ワイルドカード・クリケット: Wildcard Cricket)と呼ばれることもある。

クリケット・カウント・アップ

クリケット・カウント・アップ(: Cricket Count Up)は、15から20とブルのみを対象にしたカウント・アップである。クリケットの練習として行われる。 ハーフ・イットと同じく、1ラウンドごとに得点対象となるエリアが指定される場合が多く、その場合は20,19,18,17,16,15,ブルの順番に指定され、最後に15~20とブルすべてが対象となる全8ラウンドで競われる。

参照・注釈

外部リンク


「クリケット (ダーツ)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「クリケット_(ダーツ)」の関連用語

クリケット_(ダーツ)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



クリケット_(ダーツ)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのクリケット (ダーツ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS